【「大岡信研究九号」】AIの芸術的創造を論じる

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、2023年12月10日発行の「大岡信研究九号」(大岡信研究会)。三島市出身の詩人大岡信さん(1931~2017年)の作品や思想を学ぶ同研究会の2023年の会合で行われた3回の講演を収録。

講演者は詩人吉増剛造さん、情報学者西垣通さん、アートディレクター北川フラムさん。5月28日の西垣さんは、大岡さんの「肉眼の思想」を引用して人工知能(AI)と人間社会の関係を論じる。AIに創造活動はできるのか。西垣さんは「そこそこのレベルの作品なら作れる」としながらも、AIの営為はデータ処理であり「芸術的創造とは別次元」と結論づける。「ニセの芸術創造活動が商業主義と結び付く」危険性の指摘は、現代人に対する強い警鐘だ。(は)

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