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清水エスパルス、乾不在の2試合はやはり難しかった…優勝狙うなら引き分けも負けに等しい段階に

SBSラジオの静岡サッカー熱血応援番組「ヒデとキトーのFooTALK!」で、静岡新聞運動部の市川淳一朗記者が最近の清水エスパルスのチーム状況について報告しました。聞き手はパーソナリティのペナルティ・ヒデさんと鬼頭里枝さんです。

鬼頭:9月3日、清水エスパルスはホームで徳島ヴォルティスと対戦。1トップにチアゴ・サンタナ選手、トップ下に神谷優太選手を起用しました。後半、怒涛の攻撃を仕掛けましたが、得点に結びつけることはできず。勝てば2位浮上の大事な試合で勝ち点1を分け合う結果になりました。

ヒデ:危ないシーンもありましたが、エスパルスはアグレッシブに攻めてると思うんですよ。それでもやっぱりフィニッシュが…。

〈神谷優太選手のインタビュー〉
「前節の秋田戦、やっぱりちょっと距離感が遠かったので、僕が起点となってゲームを作らないといけないと思ってました。今季は引き分けも多々ありますが、この引き分けを生かせるように。一瞬一瞬気を抜かずに、日々のトレーニングや過ごし方を大事にしていきたいと思います」

ヒデ:こちらはリスナーから。「試合終了間際、後ろにボールを回したことはやっぱり納得できませんでした。あと1プレー、2プレーで笛が鳴るのに前を向くリスクを負わないのなら、いつリスクを負うのか。エスパルスには前を向くプレーを見せてほしいです」と。市川記者、今回ちょっと悔しい勝ち点1でしたね。

市川:そうですね。相手の徳島は下位に沈んでいるチームで、前の試合から監督が変わり、少し戦い方を変えてきました。清水はスムーズに敵陣まで進入できても、最後の3分の1、アタッキングサードと言われるエリアでどう崩すのか、なかなかいい有効策を見出だせず、スコアレスという形になってしまったという印象です。

司令塔の乾が欠けると…

ヒデ:再びリスナーから。「やはり、2試合出場停止の乾選手の不在は大きいのでは」と。どうご覧になりますか。

市川:秋葉監督率いる今のチームは、ピッチにいる選手たちが繋がりあって、変幻自在の攻撃をするというスタイルを掲げています。その中で、絶対的な司令塔として振る舞える乾選手の存在はものすごく大きい。

乾選手がいないと何もできないわけではないんですが、乾選手不在の時に「じゃあどうやって攻めていこうか」っていう部分がなかなか定まらない印象があります。

鬼頭:「チームの核でもある乾さんが抜けるとやはり厳しいな」とか、「自動昇格圏入りの二度のチャンスを逃すのもほんとに悔しいですね。清水に対してノーコメントです」という声がリスナーから届いています。

ヒデ:乾選手が突っかけるだけで、もう2人ぐらいグッて寄ってきますから。

次節はカルリーニョスが不在


鬼頭:ただ、そういうことはこれからもありえますから。怪我ももちろんあるでしょうし。しかも、13点取ってるカルリーニョス・ジュニオ選手が次節は出られない。膝の辺りを気にされてて、途中交代しました、怪我の具合はどうなんでしょう?

市川:次節は出場停止で出られないですが、大きな怪我には至っていない様子です。関係者に聞いても、その次に関しては影響がなさそうな程度の状況だと。恐らく次の次(17日・金沢戦)は大丈夫じゃないかな。

ヒデ:次節の出場停止は痛いけどね。それでも、怪我が大したことなかったっていうのは大きいですね。

市川:今季すごく状態が良さそうなので、いないだけでだいぶ苦しい状況になってしまうとは思います。

ヒデ:そんな中、山形戦は乾選手も先発出場できる。どうですか、山形戦は。

市川:前半戦は1対2で負けているので、是が非でも勝ちたい試合です。清水はリーグ後半戦になってから、前半戦で負けた相手に負けたことがないんですね。そこで勝ち点を上積みして浮上できているので、この山形にも確実に勝ちたい。当然、ホームなので勝ち点3は欲しいですが、最低でも勝ち点1は取るという形で戦っていく必要があると思います。

エスパルス包囲網

鬼頭:リスナーから。「9月3日の試合、前半で仕掛けられなかったような気がしました。パス回しの時間が長く、思い切ったロングパスも、逆サイドを攻めることもなく、山原選手や神谷選手の良さが生かされていなかったかなと。選手交代のタイミングもちょっと遅かったという気がします」と。

ヒデ:「大丈夫なんですか」っていうのをやっぱり我々知りたいんですよ。

鬼頭:どのチームも、エスパルスに対してやっぱりリスペクトがある。それぞれの選手、個々の力はすごい認められている。だから奮起するんですよ。「エスパルスに勝つぞ」っていうのが、やっぱりここにきてすごいんですよ。

ヒデ:それはそうですよね。注目度が高かったら、自分のステップアップ、キャリアアップに繋がるから。

市川:次の試合はカルリーニョス選手が出場停止で出られないので、代役候補として神谷選手やベンジャミン・コロリ選手の名前が挙がります。彼らは出場機会に飢えている選手なので、こうしたチャンスをものにできれば、チームとしてもやっぱり士気が上がる。チームとしてさらに一体感が生まれ、上を目指すぞという結束が高まるんじゃないかなと思います。今後期待する部分ですね。

「もっと強引さが必要」

鬼頭:エスパルスは前節、、そこでシュートを打っちゃえばいいのになと思うことが多くて。なんかゴール前でおしゃれになるんですよ。それでチャンスがなくなって、取られてカウンターとか。素人目線だと、なんで?ってやっぱり思っちゃうんですよね。

ヒデ:シュートを打ってリフレクションして入るってこともありますけども、より確実っていう選択肢を取るんじゃないかな。

市川:そうですね。実際にあの試合後、ある選手から「もっとゴール前での強引さが必要だと感じている」という声もありました。

外国人選手はエゴイスティックなところが前面に出るので、無理やりでもシュートを打つ。それでチャンスを逸しちゃう場合もありますが、いい方向に転ぶこともある。

「確実に確実に」という日本人選手の意識がちょっと変わるだけでも、迫力という部分では変わってくるのかなと思います。見てる方も、うーんってなるよりも、打ってほしいですよね。

秋葉監督はなぜ丸刈りに?


ヒデ:秋葉監督はなんで丸刈りにしたんですか。

市川:本人は気合いを入れると。残り10試合になって、自分でも覚悟を決めるための決意の丸刈り。

ヒデ:これはもうご本人の判断で。やらされてるわけじゃないから。そういったところがすごく僕好き。ほんとに気合いの表れ。それが古い精神的なものだとか、根性論だとか言うかもしれませんが、それぐらい懸けてるんですよ、監督も。それはもう選手にはひしひしと伝わるわけですから。

市川:指揮官自ら体を張るっていう、すごくわかりやすい形で示しているので。もちろん選手たちも、それを見て他人事とは思わないでしょうし。

2016年にJ2を戦ったとき、残り9試合から9連勝して、逆転でJ1昇格を手に。なので、ほんとにそのタイミングが来ました。やっぱり監督も決意を固めてますし、この大勝負のタイミングで、どれだけ選手が同じように奮い立てるかっていうところが、これからのポイントじゃないかなと思います。

秋葉監督は以前「10月の磐田との静岡ダービーまでに、磐田との勝ち点差を3以内に縮めて、そこで逆転する」っていう青写真を描いていました。もちろんそれより早く逆転すればいいですが、プランは順調に進んでいるとも言えます。

逆転優勝を目指すには

ヒデ:清水のプランも大幅には外れてはいないけども、町田も昇格のために補強しました。

鬼頭:エリキ選手の代わりにアデミウソン選手を補強して。町田は戦略的ですよね。

市川:そうですね。今年に懸ける意気込みや思いがフロントからも伝わってくる補強策かなと思います。

ヒデ:現在の順位、振り返っていきましょう。

鬼頭:いよいよ残り9節、リーグ終盤に入ってきました。1位が町田ゼルビア。勝ち点67。2位がジュビロ磐田で勝ち点58。3位が清水エスパルスで勝ち点57。

市川:1試合に1、2ずつ勝ち点を縮めてくということを考えると、磐田も清水も、逆転優勝を目指すのであれば、もう引き分けも負けに等しいというぐらいの段階にきてるかなとは思います。
シズサカ シズサカ

サッカー大好き芸人、ペナルティ・ヒデと、サッカー中継のリポーターとしても活躍する鬼頭里枝の2人がお送りする番組。Jリーグから海外サッカー、ユース世代、障がい者サッカーなど幅広くスポットを当て、サッカーを通して静岡を盛り上げます。目指すは「サッカー王国静岡の復権」です!

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