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静岡新聞運動部

東レアローズ男子バレーボール部の山口拓海が故藤井直伸さんから勇気づけられた、その一言とは…

バレーボールVリーグ男子・東レアローズの新シーズンに向けた選手インタビュー第4弾は4年目のリベロ山口拓海選手(25)です。

入団から3年間、チーム唯一のリベロとして重責を担ってきました。7月1日、同じポジションの元日本代表、渡辺俊介選手(35)が4年ぶりに東レに復帰したことを受け、「自分の持ち味を出したい」と気合いが入っています。今季は2人のスタメン争いにも注目です。

スタメン争いに意欲を示す山口選手=三島市の東レ体育館

「あの藤井さんが…」

入団1年目は本当に苦しいシーズンでした。「自分のレシーブミスが出ると、ミスしちゃいけないと考えてしまって、試合中にどんどん悪くなっていって」。どん底から救ってくれたのが、3月10日に亡くなった前主将の藤井直伸さんでした。

当時、藤井さんに誘われ、JR三島駅南口の飲食店で藤井さんの妻・美弥さんと3人で食事をしました。同じように1年目から正セッターの重責を背負った藤井さんが「最初はミスばかりだった」と明かしてくれました。

山口選手は「あの藤井さんが自分と同じ気持ちでやっていたと聞いて、気持ちが楽になり、考え過ぎなくなった」そうです。

ただ、交代要員がいないままフル出場が続いたこともあり、体に不調を来しました。腰痛に苦しみ「構えるのもきつい」ことも。昨季は主将の峯村雄大選手がリベロを担い、スパイクレシーブとサーブレシーブの分業制にして、山口選手の負担を減らしていました。

ベテランの渡辺先輩は心強い存在でもあり、ライバルでもあり…

渡辺選手(左)とのツーショット。スタメン争いに注目です


苦しい状況でしたので、復帰した渡辺選手は心強い存在です。一方で、渡辺選手はスタメンを争うライバルになります。海外(ドイツ、ルーマニア)でのプレーを経験したベテランの渡辺選手に、山口選手は「普段どんなトレーニングをしているのか」「試合中にどんなことを考えているのか」など、聞きたいことはたくさんあるそうです。

スタメン争いに対しては、「3年間で(チームメートと)信頼関係を築いてきた。味方を生かす戦い方をしたい」と持ち味で対抗するつもりです。

オフは仲間とキャンプへ!

そんな山口選手のオフの楽しみはキャンプです。同行メンバーは峯村雄大主将と真子康佑選手。今年も富士宮市や山梨県のキャンプ場に3人で出かけたそうです。

「3人ともあまりはしゃがない。椅子に座ってのんびりしているのがいい」と森林浴を満喫している様子。その他、オフにはお気に入りのmilet(ミレイ)のライブに出かけることもあります。「ライブに行ったあとは日常生活を頑張ろうという気持ちになる」とパワーをもらっているそうです。

練習に合流した渡辺選手のインタビューは、近日中に静岡新聞に掲載する予定です。

 
シズサカ シズサカ

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