NIE関連記事

新聞の読み方手ほどき 言葉の大切さ強調-焼津で講座

2017年12月12日(火)付 朝刊


 焼津市大村公民館は9日、「人と和やかにお話をするコツ講座」を同公民館で開き、NIE(教育に新聞を)アドバイザーを務める矢沢和宏大井川中校長が講師を務めた。
 講座には市内から50~60代を中心に23人が参加した。矢沢校長は新聞を示し、核心部分から伝える逆三角形型の記事や見出しの役割などを紹介した。また、4コマ漫画を例に、起承転結の仕組みも説明した。ユーモアを交えて参加者を引き付け、「言葉を大切にすると、自分が変わり、人生が変わります」と呼び掛けた。
 

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NIEアドバイザーの矢沢校長(右)の話に耳を傾ける参加者=焼津市大村公民館

県高校新聞コンクール-10月1日から応募受け付け

2017年09月02日(土)付 朝刊


 県高文連新聞専門部は県内の高校を対象に、新聞作りを通して新聞の編集・技術の向上を図るために2017年度県高校新聞コンクールを開催する。

 

【応募規定】

①高校の先生の指導で編集、発行した、校名入りの学校新聞

②16年11月1日から17年10月23日までに発行した新聞

 

【受付期間】

10月1~23日まで(郵送で必着)

 

【応募方法】

 期間内に発行された新聞(外注印刷か、パソコン、手書き製作などの校内印刷新聞かは問わない)の中から1紙だけを選び、応募票(各校でA4縦置き横書きにて作成のこと。

 ①学校名②新聞名③部・委員会等の発行者名④学校所在地⑤電話⑥ファクス⑦顧問名⑧代表生徒名と学年⑨200字以内で応募新聞のアピールポイント⑩表彰式への出席の有無を明記)を記入の上、コピーした応募票を1枚ずつ新聞にクリップで添付して5部送付する。


【審査・賞】

①総合賞(最優秀賞、優秀賞)

②部門賞(記事内容奨励賞、取材力奨励賞、レイアウト奨励賞、見出し奨励賞、写真・図表等奨励賞、コラム賞、速報賞)

③特別賞(高校生の自転車事故防止部門賞)


【発表・表彰式】

県高文連新聞専門部大会(11月3日午後2時~静岡新聞放送会館)の席上を予定


【応募先】

〒422-8670(住所不要)静岡新聞社読者プロモーション局「県高校新聞コンクール」係

 

【お問い合わせ先】

静岡新聞社読者部

電話番号 054(284)8984(月曜~金曜、9時~17時 ※祝日は除く)

 

主催 静岡県高等学校文化連盟
共催 静岡新聞社・静岡放送

月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=名古屋・NIE全国大会 新聞から 広がる世界

2017年09月02日(土)付 朝刊


 名古屋市で8月3、4の両日、「第22回NIE全国大会」(日本新聞協会主催)が開かれた。「新聞を開く 世界をひらく」をスローガンに、教材としての新聞の活用に関する発表や意見交換を展開した。初日には2014年にノーベル物理学賞を受賞した天野浩・名古屋大教授=浜松市出身=の講演などが行われ、最終日には、県内からNIEアドバイザーの山崎章成・浜松市立与進北小教諭と、磐田市立城山中の萩田純子司書教諭がそれぞれ特別分科会に登壇し、NIEの裾野を広げる取り組みに向け意見を述べた。

 

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天野浩名古屋大教授も参加した「第22回NIE全国大会」=8月3日、名古屋市内

 

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 ■学校図書館 重要な役割 情報活用教育の中心に-萩田純子司書教諭(磐田・城山中)
 磐田市立城山中の萩田純子司書教諭は「学校図書館とNIE」に焦点を当てた特別分科会に登壇し、生徒の情報活用スキルを向上させる系統立てた指導法や、司書教諭の役割について考えを述べた。
 萩田教諭は「理想の学校図書館」として、各教科が関連し合い補い合いながら中心に図書館があるイメージを示した上で、互いの授業内容を知らない教科担任制、教科でばらばらに指導される情報活用スキルの学習-などをネックに挙げ、司書教諭が「つなぐ」ことの重要性を強調した。
 新聞について「社会で起こっている事実が載っている点で、それ自体が非常に重要な資料」と述べる一方、社説やコラムには意見が掲載されていることから「事実と主張のつながりを学習するのに適した教材」と語った。
 具体的実践として、世界遺産、AKB48、ディズニーランドの混雑度、地下鉄サリン事件-など知りたい情報の種類に応じ、図書、新聞、インターネットから最もふさわしいメディアを探る中学1年向けの授業を紹介。萩田教諭は「出来事の経過を詳しく知るには新聞」「概要を知りたいなら百科事典」など、指導内容を説明した。
 国語に関する世論調査の新聞記事を読み、自分の意見をまとめ、新聞各紙の社説や、友達が書いた意見文と比べる中学3年生向けの授業実践も紹介した。
 萩田教諭は「こうした実践は、現状では司書教諭である私が孤軍奮闘という感じ。全職員の共通理解としてできるようになったら、かなり変わってくると思う」と期待した。

 

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司書教諭の役割について語る磐田市立城山中の萩田純子司書教諭

 

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 ■販売店と連携 裾野広げて-山崎章成教諭(浜松・与進北小)
 NIEアドバイザーの山崎章成・浜松市立与進北小教諭がコーディネーターを務めた特別分科会「地域で支えるNIE-販売店との連携を考える」では、東海、関東地区の3人の新聞販売店主らが登壇し、地域や学校と協力したNIEの具体的取り組みを紹介した。
 店主の一人は、新聞を購読していない家庭が増加し学校の先生が新聞を使った宿題などを出しにくくなっている-などとNIE活動の障壁を挙げた上で、「学校と新聞社の2者によるNIEには限界があるのでは」と問題提起。別の店主は新聞記者との交流など地域に根差した活動として行っている「塾」の取り組みを挙げ、展開に期待を込めた。もう一人の店主は、オリジナルソングを使った新聞普及活動を紹介した。
 山崎教諭は「NIEを基盤として支えているのが新聞販売店だということを確認し、今後の実践に生かしてほしい」と呼び掛けた。
 

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 ■紙面授業=国語-駿遠線に願う平和 静清高 曽根正明先生
 郷土の作家、小川国夫の初期の作品に「動員時代」があります。戦時下に用宗の造船所に勤労動員された時の経験をもとに、暴力が肯定される時代と青年期の反抗的な感情を描いた短編小説で、その中に「駿遠線」が出てきます。駿遠線については今年3月、最後の駅舎跡「藤枝本町駅」の木材が万年筆やボールペンとしてよみがえった、とのニュースが新聞で報じられ、鉄道愛好家らの関心を集めたことが記憶に新しいところです。
 私は小学校まで千葉に住んでいましたが、夏休みになると親の実家のある相良まで電車を乗り継いで行きました。途中、藤枝駅を降りると、東側に静岡鉄道の新藤枝駅がありました。紺と黄色がかったクリーム色の小さな汽車。地元の人たちが「けーべん」と呼ぶ軽便鉄道。それが駿遠線でした。駅から左へ行くと「動員時代」に出てくる大手線方面。私たちが乗った小さな汽車は右の本線をゆっくりと約20キロ先の相良まで約1時間かけて進んで行きました。駿遠線は、1913年に前身の藤相鉄道の藤枝~大手間が開業し、スタート。その後、周辺鉄道との合併などにより48年には総延長64・6キロに及び、日本一長い軽便鉄道、駿遠線となりました。しかし、70年7月31日に最後に残った藤枝~大井川間が廃止となり、57年間の歴史に幕を下ろしました。
 本校では毎年8月に静岡新聞社の後援を得て、その廃線跡を訪ねる「駿遠線跡を辿ろう」という企画を催しています。私がバスの運転をし、「歴史に残す 静岡鉄道駿遠線-日本一の軽便鉄道」(静岡新聞社刊)の著者、御前崎市議の阿形昭さんにガイドをお願いして、廃線跡を巡って今年で10年となりました。当時を知る年配の方から、この企画で駿遠線を知ったという小学生まで毎年数々の出会いがあります。
 皆さんの街の近くにあった駿遠線を少しでも知っていただければと思います。また、戦後72年がたち、再び小川国夫の「動員時代」のような勤労動員がないように、平和な時代が続くことを願っています。

 ※県内の中学・高校の先生が、時事のニュースや話題を切り口にした授業を紙面で展開します。

 

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 ■NIEアドバイザーのワンポイント講座(6)=記事から考える道徳授業
 学校の道徳授業が「考え、議論する道徳」に変わろうとしています。現実に起きている、答えが一つではない道徳的な課題に対して、子どもが自分の問題として向き合い、実践的に考え、議論し、生き方を深めていく道徳です。その際、社会の今を反映し、生きた課題を提示してくれる新聞は道徳の優れた教材として役立ちます。
 例えば、航空機に搭乗する際、車いすの男性が航空会社の人から「歩けないと乗れない」と言われ、タラップを腕だけではって上ったという記事。この記事をそのまま使って考えさせることもできますが、男性役、航空会社社員役、周囲の人の役などの役割を決めてロールプレイを行い、各立場から考えさせるのも効果的です。
 また、プロサッカー選手のなくした財布が中身もそのまま手元に戻ったという記事も使えそうです。
 他にも、新聞にはニュースだけでなく、魅力的な生き方をコンパクトにまとめたコラムもたくさん掲載されています。あまり難しく考えずに、新聞を教材にした道徳に挑戦してみませんか。
 (焼津大井川中・矢沢和宏)

新聞読むほど成績向上 学力テスト 正答率に差-17年度

2017年08月29日(火)付 朝刊


 県教委の2016年度の学習状況調査の分析によると、「ほぼ毎日」新聞を読む児童生徒と「読まない」児童生徒では正答率に小6で8・1ポイント、中3で8・8ポイントの差があった。県教委は学力テストの正答率と新聞を読む頻度に相関関係が認められるとして、授業などでの新聞の活用を奨励している。
 「ほぼ毎日」新聞を読む小6の平均正答率は70・7%、中3では71・1%で、新聞を読む頻度と比例して平均正答率が高かった。県教委は17年度のデータについても今後、同様の分析を行う。
 17年度の学習状況調査では、新聞を「ほぼ毎日」「週に1~3回程度」読むと答えた県内公立の児童生徒の割合は小6が20・4%(16年度比2・4ポイント減)、中3が14・9%(同4ポイント減)で、私立も含めた全国の割合をやや下回った。一方、新聞を「ほとんど、または全く読まない」としたのは小6が57・5%(4・1ポイント増)、中3が66・8%(6ポイント増)だった。

 

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月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=新規実践校が意気込み 積み重ね、深い学びに

2017年08月05日(土)付 朝刊


 日本新聞協会はこのほど2017年度のNIE実践指定校を決定し、県内では県NIE推進協議会が推薦した14校に決まった。実践校には、県内で発行される7紙が一定期間無料で提供され、NIE活動に活用される。新規実践指定6校の担当教諭に活動の抱負を聞いた。

 

 【2017年度NIE実践指定校】 
 ■新規 浜松西都台小、富士宮西富士中、静岡観山中、川根本町本川根中、遠江総合高、静岡聴覚特別支援学校
 ■継続 富士宮上井出小、静岡井宮小、森小、裾野富岡中、浜松可美中、三島南高、静岡聖光学院中・高、東海大静岡翔洋小

 

 ■良い文章のお手本に-川根本町本川根中・羽入健太郎教諭
 中学生の頃、父親によく「新聞を読め」と言われていたことを思い出します。当時はインターネットも普及しており「なぜ大人は新聞を読ませるのだろう」と疑問を感じていました。その答えは自分が教壇に立ってやっと分かりました。
 国語の授業を担当する私は生徒たちの文章力に課題を感じています。文章の組み立てが破綻していて何を伝えたいのか分からない文章や、語彙[ごい]が少なく表現力に乏しい文章などを目にする中で、新聞記事(特にコラムや社説)は生徒にとって「良い文章のお手本」になると考えています。
 NIE教育を通して社会に対する見方や考え方を広げていくとともに、文章力を伸ばす取り組みも実践していきたいです。

 

 ■全職員が記事を紹介-静岡観山中・滝志保教諭
 観山中生の約3分の1の家庭は、新聞を購読していません。長い文章、難易度の高い言葉に、意欲を失う生徒が多いように感じます。
 昨年度より週1回「朝の新聞タイム」を設け、全職員交代で新聞記事を紹介し、一つの記事を全生徒で読む機会を持っています。
 職員が腐心している点は、記事の内容と難易度です。親しみやすく、分かりやすい内容で、思考を深め、新しい知識が得られる、そんな記事を取り上げようと心掛けてきました。これまで生態系、政治、情報化社会などさまざまな分野の記事が選ばれてきました。
 本校の研修テーマは「語彙[ごい]力の育成」です。新聞を楽しめる生徒を育てることで、語彙力の育成につなげていきたいと考えています。

 

 ■ひと手間掛け成長を-遠江総合高・小杉幸一教諭
 キャリア教育、生涯学習の観点から、毎週1回10分間「朝NIE」、毎日「スクラップノートリレー」を実施。1学期は3年生対象に取り組みました。2学期からは、1、2年生も実施予定です。
 「しずおか新聞感想文コンクール」には、全校生徒が参加予定。新聞を読んで記事にコメントできる力は、今日求められている能力です。国語科の協力も得て取り組みます。
 生徒も先生も多忙感から目の前のことにとらわれがちですが、NIEで、見えてくる世界が広がるに違いありません。「ひと手間掛ければ、ふた手間分育つ」「ひと手間掛ければ、ふた手間省ける」と関口修司氏(日本新聞協会NIEコーディネーター)。
 さあ今、NIEにひと手間掛ける時です。

 

 ■記事から共通点探す-富士宮西富士中・中嶋優貴教諭
 1年目の本年度は「NIE~新聞記事と自分を結ぶ~」をテーマとし、新聞記事から自分の体験や経験と比較したり共通点を見つけたりすることで自分の考えがもてるような実践に取り組んでいきます。
 本校では4年前から毎週金曜日を「新聞の日」と位置付け、朝の10分間で全校共通の記事を要約し、それに対する自分の考えを書く活動を行っています。また、新聞のコピーを校内各所に掲示したり、図書室に新聞コーナーを設けたりすることで、新聞がより身近に感じられる環境整備を行っています。
 新聞をきっかけとして自分の思いや考えを持ち、社会の動きを敏感に捉える生徒を育てるために、私たち教職員も新聞記事を生きた教材として活用させていきたいと思います。

 

 ■気軽に読める場作り-浜松西都台小・林裕一教諭
 インターネットが普及して、人々の情報を手に入れる手段が多様化している現在、子どもたちにとって新聞が遠い存在になっています。本校の児童も、新聞に目を通す習慣がある子が少なく、新聞をとっていない家庭も存在しています。
 まずは、子どもたちと新聞の距離を縮めたいと思いました。そこで、校内に新聞の立ち読み台を設置し、気軽に読める場を作りました。また、学年に応じて活用した活動を行っています。
 今後の実践を積み重ねることにより、新聞が子どもたちにとって身近な存在になるだけでなく、子どもたちが「気づく力」「調べる力」「伝える力」を成長させ、「深い学び」につながるように工夫していきたいと思います。

 

 ■情報に主体的な姿勢-静岡聴覚特別支援学校・山根渉教諭
 今回NIE実践指定校に選ばれたことで、NIE教育によって〝主体的に情報を求める姿勢〟を生徒に身に付けてほしいと願いました。耳の聴こえにくい幼児・児童・生徒には「受け身の姿勢になりやすい」という傾向があります。自ら気になったことを調べたり、情報を多角的に捉えたりすることが苦手です。それらの課題にNIEの実践によって取り組んでいきたいと思っています。
 まずは複数紙を読み比べることのできる環境を整えていただけるので、一つの記事について教室内で話し合う機会を設けることから始めようと思います。新聞という視覚情報を活用できるメディアを通して、社会を知ろうとする主体性が身に付くように尽力いたします。

 

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本年度の抱負を語る実践指定校の教諭=6月、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館

 

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 ■紙面授業=国語-近づく「終戦の日」 桐陽高 小池太一先生
 かつてロンドンを訪れたとき、帝国戦争博物館というところを見学したことがあった。戦車や戦闘機が展示されているフロアを漫然と歩き回っていたが、ある展示物の前で思わず足を止めた。本物の原子爆弾だった。それは深緑色に鈍く光る鉄の構造物であったが、他のどの兵器とも違っていて、なにか異様で、不気味な感じがした。こんなものを投下された日本という国の歴史を考えた。
 今年も「終戦の日」が近づいている。2016年8月15日付「静岡新聞」朝刊の社説にはこうある。「『二度と戦争はごめんだ』。戦後日本の平和国家の歩みは、71年前に国民が抱いたこの思いが原点だろう。...筆舌に尽くしがたい惨禍の歴史を問い直し、思いを引き継ぐ。終わりがあろうはずのない取り組みが揺らいでいないか」。
 何年も新聞を読み続けている読者には、もうすっかり慣れてしまって、決まり文句のように思えるかもしれない。しかし、日本が太平洋戦争で経験した惨禍と、失敗を繰り返すまいという決意はリアルなものだ。そのリアリティーを実感するには、自分が住んでいる地域が、当時どのように太平洋戦争をくぐり抜けたのかを調べてみるとよいだろう。
 桐陽高の地元、沼津市を例にとってみると、何度も米軍の空爆を受けている。爆撃、機銃掃射、焼夷[しょうい]弾といった攻撃で、300人以上の市民が亡くなっている。特に1945年7月17日の空襲は大規模なものであり、御前崎方面から沼津上空に侵入したB29爆撃機130機が行った9千発以上の焼夷弾攻撃によって、沼津市街は焼け野原になっている。戦前から沼津に住んでいる方なら記憶しておられるだろう。
 また、海沿いの地域には特攻兵器(「人間魚雷」と言われる「回天」、モーターボート特攻の「震洋」など)の格納庫があった。桐陽高がよく体育祭をしている愛鷹山には、帝国陸軍が本土決戦を想定した陣地を構築した。JR沼津駅北側には、レーダーなどの製造を目的とした広大な海軍工廠[こうしょう]があった。
 今年の「終戦の日」、「静岡新聞」の社説は、何を伝えてくれるだろうか。

 ※県内の中学・高校の先生が、時事のニュースや話題を切り口にした授業を紙面で展開します。

 

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 ■NIEアドバイザーのワンポイント講座(5)=習慣付ける題材選びを
 新聞を活用することで、子どもたちの学びが広がり、深まり、目標が効果的に達成される場合があります。そのために指導する側が、「新聞を活用して伝えたいこと」を明確にして指導することが大切です。
 子どもたちの実態に応じた適切な題材選びも大切です。最初から難易度の高い記事を取り扱うのではなく、新聞に慣れさせてから難易度を高めていくとよいでしょう。
 例えば写真には、多くの子どもたちが興味を示します。朝の学級活動や授業などの導入時に、その日取り上げたい新聞記事の見出しと写真を紹介して、一言添えます。「季節の写真」「行事の写真」「スポーツの写真」などは、さまざまな教科や特別活動の学習に関連づける展開が可能です。
 投書も使えます。静岡新聞の「ひろば」欄の10代の投書特集では、子どもたちに身に付けさせたいことが、同年代の子どもたちの素直な言葉で語られていることがあります。学級活動の時間に紹介すると、学校生活を考えて送るきっかけになります。
 最近は家庭でのNIEも注目されています。夏休みは取り組みのチャンスです。
 (清水西高・吉川契子)

新聞販売店 教育連携を 県内2教諭 分科会で意見-名古屋・全国大会閉幕

2017年08月05日(土)付 朝刊


 名古屋市で開かれた第22回NIE(教育に新聞を)全国大会は最終日の4日、テーマごとの分科会プログラムを行い、2日間の日程を終了した。県内からはNIEアドバイザーの山崎章成・浜松市立与進北小教諭と磐田市立城山中の萩田純子司書教諭がそれぞれ特別分科会に登壇し、NIEの裾野を広げる取り組みに向け、意見を述べた。

 新聞販売店との連携を考える分科会で、NIEに力を入れている販売店の代表者らが出前授業など学校と新聞社をつなぐ具体的な活動例を紹介した。コーディネーターを務めた山崎教諭は「学校側は全国津々浦々の新聞販売店が持っているノウハウを教育に生かしてほしい。新聞社も学校にアプローチするのは大変かもしれないが、間に入る販売店をいかに活用するかということ」と述べた。
 萩田司書教諭は「情報活用能力を育てる学校図書館活動とNIE」と題する分科会に登壇した。学校図書館を基盤に、情報収集や整理、分析を行う技術を系統的に指導する大切さを強調した。「各教科がそれぞれ補い関連し合い、中心に学校図書館がある姿」を理想とする一方で「互いの教科の授業内容を知らない教科担任制などがネック」と指摘し、仲立ちになる司書教諭の役割を重要視。出来事の経過を詳しく知ることができる新聞など複数媒体から情報収集することの意義や、授業の流れを説明した。
 閉会式で大会実行委員長の土屋武志・愛知県NIE推進協議会長(愛知教育大教授)は「多くの先生方に参加いただいた。学校現場に帰ったら、普段の授業から取り組めるアイデアを他の先生方に提案していってほしい」と呼び掛けた。

 

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コーディネーターを務めた分科会で登壇者の話に耳を傾ける浜松市立与進北小の山崎章成教諭(右)

 

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学校図書館を基盤とした情報活用スキルの系統的指導について考えを述べる磐田市立城山中の萩田純子司書教諭(左)=4日午前、名古屋市

ノーベル賞受賞「渡航中で知らず...」-天野浩教授講演

2017年08月04日(金)付 朝刊


 名古屋市で3日開幕したNIE全国大会の記念講演で、ノーベル物理学賞受賞者の天野浩名古屋大教授(56)=浜松市出身=が、2014年に同賞を受けた際の"秘話"を語った。受賞決定時に海外渡航中で自らの受賞を知らず「経由地ドイツで見た『おめでとう』というたくさんのメールの意味もよく分からないままフランスに到着し、現地で待っていた記者から受賞を知らされた」と苦笑した。
 帰国後にノーベル財団からメール連絡が来ていたことに気付き、読んでみると「電話やファクス、メールであなたに連絡しているが返事がない。このままだと賞を取り消す可能性がある」と記されていて、ひやひやしながら財団に連絡を入れて事なきを得た-との逸話で会場を和ませた。
 授賞式が行われたスウェーデンのストックホルムでの記者会見で海外記者から、現在の大学や研究所での基礎研究を取り巻く状況を聞かれたが「研究ばかりしていたので、全然分からなかった」と話し「新聞を読んでおけばよかったと思った」と当時を振り返った。

 

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ノーベル物理学賞受賞時の秘話を披露する天野浩・名古屋大教授=3日午後、名古屋市

NIE=新聞で世界ひらく 名古屋で大会開幕 「情報に触れ、自分の意見に」 児童ら交え座談会-教育実践報告

2017年08月04日(金)付 朝刊


 学校の授業など教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)の実践報告をする第22回NIE全国大会が3日、名古屋市で始まった。「新聞を開く 世界をひらく」をスローガンに4日まで、教材としての新聞の活用に関する発表や意見交換を行う。

 県内からは県NIE推進協議会の安倍徹会長と、NIE実践指定校の教諭やNIEアドバイザー、新聞関係者ら約20人が参加した。
 初日は、2014年にノーベル物理学賞を受けた天野浩名古屋大教授(56)=浜松市出身=が「世界を照らすLED-未来を照らすことの大切さ」と題し記念講演を行った。
 天野教授は幼少期の新聞との関わりや、恩師である赤崎勇名古屋大特別教授との出会い、青色発光ダイオード(LED)実現までの試行錯誤などを振り返り「特別な才能がなくても、一心不乱に頑張れば人々のためにできることがある」などと語った。
 「頭の知識 体の知識」をテーマに据えた座談会では、大会実行委員長の土屋武志・愛知県NIE推進協議会長=愛知教育大教授=が進行役を務め、天野教授や女子レスリング五輪メダリストで至学館大副学長の吉田沙保里さん、愛知県内の高校生や小学生らが新聞に対して普段感じていることなどを述べ合った。土屋会長は「子供の頃からいろいろな記事や情報に触れ、自分の意見にしていくような、NIEがやっていることは、まさにこれから必要なこと」と議論を締めくくった。
 最終日の4日は、公開授業や実践発表、特別分科会などを行う。

 

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「頭の知識 体の知識」をテーマに議論を交わしたNIE全国大会の座談会=3日午後、名古屋市

NIE指導法 教員ら学ぶ-袋井で講座

2017年08月03日(木)付 朝刊


 磐田と袋井、森の3市町の教員で構成する磐周教育研究会は2日、教育現場や学校図書館での新聞の活用を考える「NIE講座」を袋井市立袋井南公民館で開いた。小中学校の学校図書館の担当教員ら約30人がワークショップ形式で児童生徒への指導法を学んだ。
 講師を務めた焼津市立大井川中の矢沢和宏校長(58)は、さまざまな分野のニュースに子供が触れることで、「未知の分野への関心を持ち、可能性が広がる」と強調した。
 興味を持たせる切り口として、本紙の見出しのしり取りなどを紹介。受講者はニュースを簡潔にまとめている事例や、新聞の網羅性などを確認した。
 受講した袋井市立浅羽北小の花嶋芳久校長(55)は「多種多様な出来事を知り、子供の可能性を広げるため新聞にできる限り親しませたい」と話した。

 

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児童生徒にとっての新聞の有用性を学ぶ受講者=袋井市立袋井南公民館

月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=新聞「読まない」38人→0人 苦手意識を克服 学ぶ力サポート-浜松・与進北小 教室常備1年半 

2017年06月03日(土)付 朝刊


 新聞を常時読める環境があれば、子どもたちは新聞を身近に感じるようになるか-。1年半の間、教室に毎日、新聞を置いた結果、新聞を全く読まない児童がいなくなり、新聞への苦手意識が克服されたというアンケート結果を、このほど浜松市立与進北小がまとめた。

 同校は、朝読書の時間や朝の会で新聞を活用する機会をつくってきた。そうした中で、新聞を自由に読める環境の有無が新聞の親しみやすさに影響するのではないか、ということにNIEアドバイザーの山崎章成同校教諭が着目。2015年9月から、5年生90人の全3教室に17年3月の卒業まで毎日、県紙や全国紙など複数の新聞を置き、昼休みや放課後などいつでも読めるようにして児童の意識の変化を追った。
 その結果、1年半で「週に3日以上読む」は5人から18人、「週に1、2日読む」は21人から32人と新聞に親しむ子が大きく増えた。また、「月に1、2日読む」は26人から40人に増えたものの、「読まない」は38人からゼロになり、ほとんど読まない子の総数が大きく減った。
 新聞を読む理由について(複数回答)は、「ニュースを知りたい」が18人から53人、「世の中のことが分かる」が14人から41人、「知らないことを知りたい」が13人から33人、「テレビ欄を見たい」が20人から38人と、新聞を情報収集ツールと理解して、社会への関心が広がり、情報アクセスに積極的になったことがうかがえる。その他にも、「一つのニュースが他のメディアより詳しく書いてあり分かりやすい」「広告で商品のことを知りたい」「地域であったことを知りたい」といった多様な声も出てきた。
 新聞があって良かったことは、「新聞を読んで文章を読む力がついた」「漢字や難しい言葉を覚えられた」「いろいろなニュースが分かった」「気になったことがすぐ読めた」「家族や友達に知らないことを教えることができた」「記事で友達と盛り上がった」など、話題探しから学力向上まで、子どもなりの〝収穫〟を実感していることが分かる。
 山崎教諭は「新聞を熱心に読む子もいれば、そうでない子もいたが、どの子もそれぞれに新聞から刺激を受けていたことは十分な成果。いつでも読める環境は、皆が読んでいるから自分も読んでみようという子のハードルを下げ、親しませるのに有益といえるだろう」とみる。
 新聞はただ置くだけでなく、教師が①最初は、新聞の読み方を教える②朝の会で記事を発表させるなど活用の場をつくる③習慣化してきたら、切り抜きなど子どものやりたいことに取り組ませる-よう指導すると、親しむ効果がより大きくなると山崎教諭は提案する。同校では現6年生にも5年次から教室に新聞を置き、本年度も継続して、子どもたちの学ぶ力のサポートに活用していく。

 

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朝読書の時間に新聞を読む児童ら=浜松市東区の与進北小

 

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グラフ=家や学校で新聞を読みますか?

 

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 ■静岡でNIE講演会-17日
 県NIE推進協議会(安倍徹会長)は17日、NIE講演会を静岡市駿河区登呂の静岡新聞放送会館で開く。2017年度総会後の午後3時からで、関口修司・日本新聞協会NIEコーディネーターが講師。演題は「新学習指導要領とNIEの授業」。講演会だけの一般聴講も受け付ける。問い合わせは同協議会<電054(284)9152>へ。
 

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 ■紙面授業=音楽-世界に私だけの楽器 キラリ高 河一球先生
 昨年末の国民的アイドルグループ「SMAP」の解散は芸能ニュースの枠を超え、一般紙の1面、社会面などでも報じられました。そのSMAPのヒット曲「世界に一つだけの花」は、個性の大切さを訴える内容でした。人は皆、親から多くの宝物を授けられ生まれてきます。髪の色や爪の形、気質や好みなど十人十色、人の声もそれぞれ生まれながらに異なります。きれいな声、きれいではない声と言いますが、私は皆、親から授かった「いい声」を持っていると考えます。
 しかし、歌おうとすると体が力んでしまい、自分の思うような声が出ないということはないでしょうか。歌う時に大切なことは、いかに息を自在に操れるかどうかです。声楽は体が楽器です。楽器である体全体に息を回すためには、余分な力を抜いて体をリラックスさせる必要があります。
 そして、無理のない深い息にそっと声を乗せるためには、その息を支える筋肉が必要となります。さまざまな筋肉に意識を注ぐだけでは筋肉が硬直してしまい、かえってしなやかに機能することができなくなってしまいます。そこで重要なことは、自分がどのような声を出したいのか、明確なイメージを持つことです。そうすれば、必要な筋肉がおのずと機能していきます。
 さらに歌の歌詞に込められた意味を理解し、その情景をイメージすることで歌の意味と世界が外へと広がっていきます。きれいな声と声量のみに意識が傾いた歌には、何の意味も感動も生まれません。無理のない息の流れと支え、歌の世界をイメージすること、これらがとても重要になります。柔らかくて温かい息に、思いが込められた自分の声を乗せることができれば、相手の耳と心に心地よく届けることができます。
 皆さんも時々、心を解放し、気持ちよく歌ってみてはいかがでしょうか。これまで隠れていた感情が、歌の歌詞やメロディーと共鳴し、心と体を浄化させていくこととなるでしょう。「世界に私だけの楽器」で、自分にしか描くことのできない歌声を、思いっきり響かせてみましょう。

 ※県内の中学・高校の先生が、時事のニュースや話題を切り口にした授業を紙面で展開します。

 

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 ■NIEアドバイザーのワンポイント講座(3)=東大推薦合格を狙う
 現在、難関大でも推薦入試が実施され、進学手段の一つとなっている。
 要求されているのは受験科目以上の見識であり、共通するキーワードは基礎的学力に立脚した「自ら学ぶ意欲・幅の広さと奥深さ」。
 この入試方法を選択するならば、高校入学直後の早い段階から、己の求めるテーマに対し、問題意識の醸成を図っていかなければならない。その知見獲得と深化の対応策として、長期的な新聞記事の比較検証論文が最も有効と断言できる。
 具体的措置としては、新聞記事とキュレーションメディア(情報整理系のウェブサイト)の同時活用が欠かせない。第1回東大推薦入試に合格した本校卒業生は、紙媒体の新聞を毎日チェックするのはもちろん、テーマに関するニュースサイトの確認や論文検索サービスを利用することで、テーマについての知識や理解を深めていたそうだ。
 つまり、どのように新聞を読み、利用すれば進路実現に結びつくのか。その明確な具体策をわれわれ教員は生徒に向けて発信し続けなければならない、と痛感している。
 (静岡高・実石克巳)

月刊一緒にNIE@しずおか・第1土曜掲載=新聞広告を教材に活用 自由な発想で効果分析-島田商業高の取り組み

2017年05月06日(土)付 朝刊


 NIEというと、ニュース記事の活用ばかり考えてしまいがちだが、新聞広告も格好の教材だ。2016年度まで3年間、NIE実践指定校だった県立島田商業高(島田市)では、総合ビジネス科3年の課題研究授業でNIEを展開した。担当の小平和美教諭によると、生徒はその中で、新聞広告を足掛かりに新聞に親しみ、理解を深めていったという。

 商業高校という専門性に加え、進学や就職活動に向けて時事力を磨くため、小平教諭は新聞を身近にさせようと考えた。授業で大切にしたのは「生徒の自由な発想」。講義形式は避け、生徒同士の意見交換を促すような授業にした。
 最初に生徒24人に、新聞を読んで思ったことを話し合わせると、「紙面の下部分は広告。他の新聞でもそうなのかな」「このサイズで、広告代はいくらかかっているんだろう」。多くの生徒が関心を寄せたのは記事ではなく、新聞広告だった。
 同校では、1、2年時に全員がビジネス基礎やマーケティングなどの商業科目で広告効果などを学ぶことから、「自然と目がいったのだと思う」と小平教諭は話す。
 小平教諭は生徒の関心を広げるため、授業ごと課題を設けて、関連する記事や写真など何でもスクラップさせながら、広告を題材にした生徒たちの会話に入り、学びの糸口を提供するようにした。
 例えば、米大リーグのイチロー選手を起用した栄養ドリンクの広告で盛り上がっていると、なぜ広告主はイチロー選手を選んだのか、なぜカラーで大きく扱うのかを考えさせた。
 生徒たちは「商品を買う人たちは、イチロー世代だから」「新商品の宣伝には、企業が投入する金額も多い。だからカラーで大きく掲載したのではないか」と感想を言い合うレベルから、広告の背景を探るようになった。
 こうした授業を積み重ねるうち、記事に興味を持つ生徒が小平教諭の助言で記事を理解する新たな取り組みを始め、それが広がっていった。米大統領選候補者の支持率に関する記事を読んでグラフ化したり、逆に記事中のグラフを文章化したり。また記事を視覚化しようと風刺画を描いたり、俳句にしたりとニュースへの接し方が積極的で多様になった。
 小平教諭は、自由な意見交換の場が後押しし、広告をきっかけに、新聞を"読める"から"深めていける"ようになったと実感したという。「学んできた商業科の知識を基に自分の意見を形成できるようになったのは、期待以上の成果。どの授業にも代えられない学びになったのでは」と振り返る。2017年度も新聞を使った授業は続け、新3年生の成長に期待を寄せる。

 

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生徒の取り組みを振り返る小平和美教諭=島田商業高

 

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興味を持った紙面について話す生徒たち=島田商業高

 

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 ■紙面授業=英語-リスニングの妙味 浜松聖星高 中村隆之先生
 文部科学省が2月に公表した次期学習指導要領の改定案に、英語教育の前倒しなどが盛り込まれました。中学校では授業を原則英語で実施するなど、「読む・書く」力とともに「聞く・話す」力を身に付けることを求める内容となっています。
 私は仕事柄ここ十数年、アメリカ西海岸に2週間ほど生徒を引率しています。10年以上前、アメリカ人の友人とお互いの趣味について話していた時のことです。彼が「あなたはアイサキは好きですか?」と尋ねてきました。「誰のことですか?」と聞いたところ、ゆっくりと「アイス・ハッキー(アイス・ホッケー)」と言い直してくれました。
 似たような話ですが、段ボールとガムテープを買いにホームセンター行った時のことです。店内は途方もなく広く見つからないのでレジに行って場所を聞いたところ、「ペカシッ」と答えが返ってきました。「すみません、もう一度」と何度も聞いたのですが、店員の答えは相変わらず「ペカシ」でした。
 後で「ペカシ」は「パック・アン(ド)・シップ」(梱包と運送)のことだと友人に教えてもらい、アルファベットが見事に音と重なりました。
 初めてアメリカを訪問した30年前には、レストランで食事を食べ残すと「ドギーバッグ」と称する「お持ち帰り用の箱」をもらったものでした。最近では犬をだしに使うのはいかがなものかということで、呼び名が変わってきました。
 それに気付いたのも友人の一言でした。「トゥガバッ」をいただけますかと、レストランの店員に聞いていました。「何だろう」「トゥガバッ?」。しばし考えた後、それが「To go box」だと分かりました。店内に「TO GO」(お持ち帰り)と書かれた看板があったからです。これもまさに文字と音が一体化した瞬間でした。
 英語の発音は国や地域によって異なり、アルファベット通りに聞こえないことがよくあります。私の場合、こうした体験が病みつきになってしまい、新たな「音」を求めて毎夏アメリカを訪問している次第です。

 ※県内の中学・高校の先生が、時事のニュースや話題を切り口にした授業を紙面で展開します。

 

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 ■NIEアドバイザーのワンポイント講座(2)=新聞読む楽しさ伝える
 小学生にとって、情報の宝庫である新聞を読めるようになるのは、とても大切なことです。その一方で、漢字が難しいなどの壁があるのも事実です。そんな壁を乗り越え、積極的に新聞を活用する子どもを育てるために、取り組み始める時期に、ぜひ教えてほしいことがあります。
 その一つが、新聞を読む楽しさ、大切さを教えること。情報が手軽に手に入るため新聞の必要性を感じていない子がいます。そんな子にこそ、新聞が社会的に価値ある情報を正確に伝える媒体であることを教えましょう。写真だけ見ても分かることはあるはずです。
 二つ目が、新聞特有の表記を教えること。新聞は、大事なことを落とさずできるだけ簡潔に伝えるために、「いつ」「どこで」など5W1Hを踏まえた表記をしています。また、最初に一番大切なことを書き、その後、補説をする逆三角形の文型も特徴的です。新聞記事を最後まで読み通そうと四苦八苦している子に、記事の最初を読むだけで概要が分かることを教えれば、新聞の読み方が変わるはずです。
 (浜松与進北小・山崎章成)

新聞比較の掲示板を 浜松・西都台小でNIE研修-実践校の事例解説

2017年03月03日(金)付 朝刊


 浜松市西区の市立西都台小は1日、新聞を教育に活用する「NIE」についての教員向け研修会を同校で開いた。
 日本新聞協会のNIE実践指定校で校長を務めた宮本哲彦三方原小校長(58)が、西都台小教員約20人に新聞の授業への取り入れ方などを説明した。
 宮本校長は前任地の平山小が2014~15年度に実践指定校だった。次期学習指導要領の改定案で読解力向上のために複数の新聞を授業に活用することが記載されたと紹介し、異なる新聞社の記事を比較した掲示板を作ることなどを勧めた。
 低学年向けの授業では好きな新聞写真を集めさせて理由を聞くなど「できるところから気軽に取り組んでほしい」と話した。

 

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新聞の授業への活用策などを伝える宮本校長=浜松市西区の西都台小

NIE=「夢向かって挑戦を」 駿河総合高で講演-「窓辺」執筆 高橋さん

2017年01月17日(火)付 朝刊


 NIE(教育に新聞を)の実践校に指定されている静岡市駿河区の県立駿河総合高で16日、2016年10~12月の本紙夕刊コラム「窓辺」の執筆を担当した会社経営高橋祐一さん(44)=横浜市=の「夢と挑戦」と題した講演会が開かれた。高橋さんと生徒の座談会もあり、参加した1年生約290人は夢に向かう情熱や仕事に懸ける思いに耳を傾けた。
 高橋さんはお笑い芸人から会社経営者に転身した経験を踏まえ、「夢をかなえるためには挑戦が必要」「失敗は成功のための経験になる」と訴えた。
 座談会では生徒が「事業を始める際にまずすべきことは」「仕事で大事にしていることは」などと質問した。高橋さんは「仲間が楽しく働ける環境をつくることが最優先」「ピンチの時はプラス思考に切り替えるようにしている」とそれぞれ回答した。
 参加した深沢可菜美さん(16)は「視野を広げ、本当にやりたいと思える仕事を探していきたい」と話した。

 

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夢に向かって挑戦することの大切さについて語り掛ける高橋祐一さん(右端)=16日午後、静岡市駿河区の県立駿河総合高

佐野さん(日大三島中1)ら最高賞 3部門の29人表彰-しずおか新聞感想文コンクール

2016年12月11日(日)付 朝刊


 しずおか新聞感想文コンクール(静岡新聞社・静岡放送主催)の表彰式が10日、静岡市駿河区登呂の静岡新聞放送会館で開かれた。小・中学、高校の3部門で上位入賞した29人を表彰した。
 今回の応募は計7088点。渡辺幸一郎静新会会長や木苗直秀県教育長が受賞者に賞状や盾を手渡した。
 各部門の最優秀受賞者が感想を発表し、地球温暖化をテーマにした壬生久葵さん(静岡大付属浜松小6年)は「分かるだけ、実践するだけでは駄目で、みんなに伝えようという気持ちで書いた」と語った。
 戦没者追悼式の記事を取り上げた佐野萌華さん(日大三島中1年)は「平和を守ることの大切さを伝えたかった」と振り返り、病気治療に生かすことができる臍帯血(さいたいけつ)について書いた江間弓華さん(西遠女子学園高1年)は「あまり知られていない医療分野だけど、人の命に大きく関わることを知った」と話した。
 

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賞状などを受け取る入賞者=10日午後、静岡市駿河区登呂の静岡新聞放送会館

NIE=新聞記事で問題作り 思考や読解力養う-焼津・大井川中

 新聞を教育に活用する「NIE」に取り組む焼津市立大井川中はこのほど、生徒が新聞記事を題材に問題を作成する試みを行った。
 同校は2015年度から、毎週金曜日の朝15分間を「朝の新聞タイム」(通称・朝新聞)とする活動を開始。県NIEアドバイザーの矢沢和宏校長が新聞記事を基に問題を作り、全校生徒630人が記事を読んで答える取り組みを実施している。生徒による問題作成は朝新聞を発展させた試みで、深い思考力を養うのが狙い。
 静岡新聞朝刊に掲載された「人工知能(AI)が患者救命」と夕刊コラム「窓辺」の「人工知能を考える」(いずれも5月16日)を取り上げた。生徒は記事を読み解きながら、「AIと共存する時代に、人間は何を磨くことが大切か」「人工知能の課題を挙げなさい」など本質を突く問題をひねり出した。
 同校は生徒が考案した問題3問を選び、朝新聞で全校生徒に出題する。矢沢校長は「出題する側に立つことで、主体的に深く考える力を育んでほしい」と語った。

 
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新聞記事を題材にした問題を作成する生徒=焼津市立大井川中