
円安により、輸入牛肉の価格が上昇を続けています。
社会情勢によるさまざまな影響は輸入牛肉を扱う事業者にとどまらず、国産牛肉の生産者も苦しんでいます。
「ジュ―っと焼ける音がたまりません。お肉のうま味もしっかり感じられます。やっぱりお肉はスタミナがつきますね。元気が出ます」
静岡市のステーキ店です。食べ放題のご飯と付け合わせステーキがついて1000円。リーズナブルな価格で人気の店ですが、いま、輸入牛肉の価格高騰に頭を悩ませています。
<感動の肉と米 大口奈美さん>
「2026年に入って仕入れ値が42.5パーセントほど上がってきていますので、できる限りコストを抑えながらやっていくのが、現状です」
■1ドル160円台の円安が直撃
農畜産業振興機構によりますと、輸入されるアメリカ産の牛肩ロースの場合、1キロ当たりの卸売価格は1年前と比較して500円以上値上がりしています。
背景にあるのは、長引く円安です。3日の円相場は一時1ドル160円台をつけ、約1か月ぶりの円安水準に。
アメリカとイランによる戦闘終結に向けた協議が停滞するなか、有事に強いとされるドルを買って円を売る動きが進んでいます。
お手頃価格がウリのステーキ店では、セルフサービスで人件費を削減することで価格を維持しています。
<感動の肉と米 営業マネージャー 大口さん>
「(店の強みは)この値段で食べていただけるということで、今の価格で頑張ってやっていきたいと強く思う」
■「ものによっては2、3年前の倍」

円安の影響はスーパーマーケットでも。
<株式会社タカラ・エムシー 上野拓社長>
「輸入牛のコーナーになります。オーストラリア産のアンガス牛です。徐々に上がっている傾向で、ものによっては、2、3年前の倍になっていますね」
輸入牛の価格高騰を受け、消費者の「牛肉離れ」が進んでいるといいます。
<株式会社タカラ・エムシー 上野社長>
「1グラム当たりの単価が高いので、鶏肉にシフトするお客さんが多いです」
■「海外の肉が高いから国産はいいだろう、そういう問題ではない」

富士山の麓で約230頭の牛を育てる「富士山岡村牛」。
輸入牛の高騰は「国産牛には追い風になっている」そんな見方もありますが、事情はそう単純ではありません。
海外から輸入するエサが円安や物価高の影響を受けて高騰し、大きな負担になっています。
<富士山岡村牧場 岡村千代次さん>
「経営的には『海外の肉が高いから国産はいいだろう』そういう問題ではない。国産は飼育していくには悪い環境」
1か月に使うエサは約20トン。エサ代はこの10年で約2倍に膨らみました。
<富士山岡村牧場 岡村さん>
「ここまで飼料代が上がるというのは、今まで無かったことですので、事業をやっている方々は、今は正念場だと思います」
飲食店やスーパー、そして畜産農家がコストの上償と向き合い、牛肉を取り巻く環境は厳しさを増しています。
富士山岡村牧場の岡村さんによりますと、牛は暑さに弱く、夏の猛暑は食欲不振につながり、成長にも影響するといいます。
スーパーマーケットを展開するタカラエムシーの上野代表によりますと、ここ2〜3年の夏の傾向として、価格は同じでも身が小さくなることがあり、入荷量が少なくなれば、さらなる高騰の可能性もあるということです。










































































