
昭和元年から数えて100年目にあたる2025年。SBSでは、あの時代を振り返るニュースを特集してきました。私たちが伝えたかったのは、昭和にあって、令和には薄れつつある「熱量と愛情」です。
「ビー・バップ・ハイスクール」仲村トオルさん清水へ凱旋
「昭和の日」である4月29日。昭和100年の節目に、昭和レトロや当時を一世を風靡(ふうび)した文化をテーマに盛り上がりを見せました。
昭和の青春映画『ビー・バップ・ハイスクール』のロケ地となった静岡市清水区の駅前銀座商店街には、主演の仲村トオルさんが登場しました。

<仲村トオルさん>
「40年経ってもこんなに覚えてくださって、感謝の気持ちでいっぱいです」
<ファン>
「僕、本名ひろしって言うんですけど、ヒロシタイプの学ランで来ました。映画の中に入ったような感じがします」
長嶋茂雄さん「山ごもり」の記憶
まるで映画のような活躍をした人物の訃報もありました。
<長嶋茂雄さん>
「引退はいたしますが、わが巨人軍は永久に不滅です」
昭和のプロ野球界を牽引した長嶋茂雄さんが6月に亡くなりました。
球界のスーパースターは実は現役時代、伊豆の国市で毎年のように「山ごもり」と呼ばれるトレーニングをしていました。

当時、定宿としていた大仁(おおひと)ホテルの部屋で連日、素振りを繰り返していました。
<大仁ホテル 佐々木義次管理支配人(当時)>
「1球だけ打ち損ねて付けてしまった傷がある」

長嶋さんが"残してくれた"宝物"です。
戦後80年、最後となった「平和の鐘」

2025年は“残していかなければいけない”記憶の節目でもあります。戦時中、牧之原市で時を刻んでいた「平和の鐘」。
特攻の訓練などを行う大井海軍航空隊があったこの場所で平和を誓う集いが開催されてきましたが、戦後80年の2025年、最終回を迎えました。
語り部の隊員たちが亡くなり子どもも集まらなかったそうです。
<牧之原市牧之原区 大崎信博区長>
「この鐘の意味、ここにいた人たちがどういう思いで訓練していたか。いまの時代とはかけ離れているけど伝えていくべきだとは思っていますね」
「昭和100年愛されごはん」
昭和の愛情深さは料理に宿る!名店の味を紹介する「昭和100年愛されごはん」。
焼津市の昭和通り商店街にある「和洋菓子ヤマカワ」。かつてアーケードがあり100以上の店舗が軒を連ねていた時代を知る山川剛広(やまかわ・たけひろ)店主は、「毎日お祭りやってるみたいな感じでしたね。活気ありましたね。店も少なくなってきているので、これで少しでも開けている店があれば焼津の元気にもつながりますし」と話します。

この店の看板商品はどら焼きです。
<山川店主>
「おいしそうじゃないですか。ふっくらしてて」
100歳を迎えた食堂

牛のレバニラ炒めが人気の「加冨登(かぶと)食堂」は昭和元年創業の2025年で100歳。
<加冨登食堂 杉崎峰子店主>
「ごはんをおかわりしてタレをごはんにかけて食べる人もいる。一言で言えば、また食べたくなる味」
もう一つ、多くのファンを持つのが先代達からの味を引き継いだ醤油ラーメンです。
<客>
「おいしい」
「飲んだ後は余計うまい」
峰子さんは現在70歳。定年後に店を手伝ってくれた最愛の夫・順一さんを2025年に亡くしました。それでも、「元気をもらえる」と厨房に立ち、店の味を守り続けています。
<加冨登食堂 杉崎峰子店主>
「応援してくださるお客さんがいればね、私ももしかすると100歳まで頑張れるかもしれない」








































































