
静岡県湖西市に住む女性が中学生のときに受けたいじめを巡り、田内浩之市長は8月14日、新たな検証委員会が設置できなくなったことを保護者に説明しました。保護者は再調査の開始を今後も市に訴えていく方針です。
この問題は、静岡県湖西市に住む19歳の女性が中学2年の春、同じ部活動に所属する生徒からいじめを受けたことで卒業まで不登校になったものです。市が設置した第三者委員会は、2023年5月に報告書をまとめ、いじめを認定したうえで、学校側の対応の遅さなどを指摘していました。市は23年12月、保護者の要望に応じて第三者委員会が報告書をまとめる過程などを検証する委員会の設置を決めていました。
しかし、田内市長は8月14日に保護者に対し、検証委員会を設置しないことを説明しました。国の助言に基づき日弁連に委員となる弁護士の推薦依頼を出したものの断られたことで、法的な担保が取れなくなったとしています。
<湖西市 田内浩之市長>
「物理的にできるという確証がないのに、やはり検証委員会をやりますと伝えたのは過ちだったのかなと思っています」
<女性の母親>
「到底納得はしていない。私は(第三者委員会による)ちゃんとした調査が行われたとは思っていないです」
保護者は再調査の開始を今後も市に訴え続けていくとしています。