
ガンプラで知られるプラモデルメーカー「バンダイスピリッツ」の新しい工場が7月24日から稼働します。最新設備も揃えたものづくりの現場にカメラが入りました。
<青木隆太アナウンサー>
「今年で45周年を迎えたガンダムのプラモデル・ガンプラ。その新しい工場が静岡市葵区長沼に完成しました」
バンダイスピリッツは2006年から国内唯一の生産拠点として長沼でプラモデルを作っています。静岡市プラモデル化計画のオフィシャルサポーターであるアイドルグループLINKL PLANETの尾本さんと荒井さん。新工場の宣伝大使も務めます。
<青木アナウンサー>
「潜入です。おお~広い!白を基調とした配色で明るいですね」
新型コロナをきっかけとしたプラモデル人気の高まりや、海外でのガンプラ人気を受けて生産能力を強化するために新工場は建てられました。3階建てで1階と2階がつながっていて、広々と感じられます。
<青木アナウンサー>
「大きい機械ですね」
<LINKL PLANET 荒井芽依さん>
「こちらが成形機になります。プラスチックを加熱して金型に流し込んで圧力をかけて成形する機械です」
プラモデルのパーツとパーツをつなぐ枠「ランナー」を作る成形機は工場の根幹を担います。
<青木アナウンサー>
「デザインがすごいですね」
<荒井さん>
「成形機ごとに柄が違うんですけど、作業員が楽しめるようなアレンジになってまして」
従業員の好きなものや色があしらわれた特徴的なデザインで、2026年夏には計94台が導入され、これまでに比べて約35%の増産が可能になる見通しです。そして完成したパーツを運ぶ際にもさらなる進化が。
<LINKL PLANET 尾本侑樹奈さん>
「ランナーが成形されてきて、青いコンテナに収納されていくんですけど、その作業も自動化されていて、コンテナを運搬する作業も自動化されているんです」
工場内は新しく導入された天井を移動する台車や無人搬送機が動き回り、原料やパーツを自動で運びます。これまでの作業を全体で約3割削減できるのではと現場では期待の声があがります。
また、これまでは製品のラッピングや箱詰めを別のメーカーに委託していましたが、新工場では生産から出荷までを全て工場内で完結させることができるようになりました。運送コストや排気ガス削減の効果もあり、持続可能なものづくりにつながっています。
<尾本さん>
「プラモデルの進化と挑戦の過程を学んで体験して、よりものづくりの楽しさや魅力を感じていただけたらうれしい」
<荒井さん>
「安定的に供給するための新工場だと思うので、このまま世界中の皆さんとプラモデルを組み立てられたらと思いますし、長くプラモデルを楽しめたらと願っている」
2026年度には新工場をきっかけに約200人の新たな雇用が生まれる見通しで、更なる地域の活性化が期待されます。世界中にファンを持つガンプラがこれからもこの長沼から模型の世界首都を引っ張ります。
9月2日には工場に併設されたミュージアムがオープンする予定で、工場の見学やプラモデル完成までの行程を学べるほか、プラモデルのデザインを体験できるエリアも設けられます。