
7月21日、浜松市でコメ農家らによるデモ活動「令和の百姓一揆」が行われました。「農家の限界はとっくに超えている」生産現場からは厳しい声があがっています。
「農業守ろう。農業守ろう」
<浜松総局 鈴木康太記者>
「浜松市の街中にのぼりを立てたトラクターがやってきました。『令和の百姓一揆』と書かれています」
浜松を舞台に展開された「令和の百姓一揆」には約150人のコメ農家や関係者が参加しました。
<スピーカー>
「農家は時給10円といわれ、農家の限界はとっくに超えた状態で、何とか頑張ってきました」
トラクターに乗ってデモを先導するのは浜松市でコメを生産している藤松泰通さんです。
<藤松自然農園 藤松泰通さん>
「こちらが藤松自然農園の田んぼになります」
在来種のコメを栽培する藤松さん。藤松さんは、いま生産者の減少に危機感を募らせています。
<藤松さん>
「今ここ、場所借りてやっているが、どんどん耕作放棄地、離農が多い。自分が借りないとこの一帯全部耕作放棄地で。やっぱり一人じゃもう手が回なくなってくる」
資材や燃料の高騰などで、栽培コストがかさみコメ農家の経営はひっ迫しています。
「百姓一揆」の3日前。浜松市内のカフェに一部のメンバーが集まり、本番に向けて準備を進めました。
<参加者>
Q.気持ちも高まってきた?
「いよいよだなって感じがしてきた。これ、竹が良いですよね」
<参加者>
「一人でも多くの人が耳を傾けてくれたり考えるきっかけになったらいいなと思っている」
農業を持続可能なものにしていくためにはどうしたらいいのか、参加者も模索していました。
<参加した人>
「食べ物も輸入すればいいとかの問題じゃなくて、地域の自然を守りながら野菜とかお米をみんなで食べて守っていけたらいいと思います」
<藤松さん>
「静岡県というのはここ数年はお米の購入額がトップレベルなんですね。お米に関係がある県なので、消費する静岡県から声をあげることは意義があると思います」
農業政策の転換期、生産現場の声は日増しに高まっています。