専門家「過激な発言になりやすいと指摘」ストーカー容疑で元Jリーガーの教諭を逮捕 臨時の保護者会を開くも不安の声

元プロサッカー選手で静岡市の公立中学校に勤務する教諭の男が元教え子の生徒に対するストーカー行為で、警察に逮捕されました。行為はSNSを通じたやり取りですが専門家は「他の人の目が届かないので過激な発言になりやすい」と閉鎖的な空間特有のリスクを指摘します。

教諭の男がSNSで送ったメッセージの数々、元教え子の高校生に送ったものでした。ストーカー規制法違反の疑いで7月12日に逮捕されたのは、静岡市内の公立中学校に勤務する教諭の男(34)です。元清水エスパルスの選手ですが、4年前から教育現場でセカンドキャリアを歩んでいました。

<被害を受けた元教え子の女性>
Q.どんなメッセージが来ましたか?
「『会いたい』とかのメッセージが来ました」
Q.それは頻繁に?
「はい」

容疑者の男は、2025年5月中旬から6月下旬までの間、10代の元教え子に対して、拒否をしているのにも関わらず面会を要求するメッセージを送るストーカー行為をした疑いがもたれています。

容疑者の男の性的なメッセージのやり取りは、複数の教え子に及んでいたといいます。上半身の写真を送るよう求めたり、デートに誘い出したりするなど不適切な内容が目立ちます。

<メッセージを受けた元教え子>
「体が見たいとか、胸のサイズを聞かれました。気持ち悪いし、(教諭を)信頼してたからショックでした」

元教え子の1人は、不安な日々を送っていたといいます。

<被害を受けた女性>
「先生だからこそ、自分の住所などが知られていることが怖かった」
Q. 逮捕されてどう思った?
「反省してもらいたい」

<被害を受けた女性の保護者>
「逮捕していただいて、ホッとしているわけではないがちょっとは安心できるかなと思います。先生には逃げずに子どもたちに対して責任を取っていだきたい」

容疑者の男の行為を受けて、教育委員会は7月11日夜、臨時の保護者会を開きました。在校生にもSNSでやりとりをした生徒が複数人いることが報告されたといいます。

<説明会に参加した保護者>
「在校生に対して、本当にメンタルのケアができるのか疑問を持った。卒業生に対するケアは後日考えていく形ではっきりしていなかったので心配」

生徒と教諭の間での私的なSNSのやり取りは禁じられています。専門家は「1対1」の環境に陥りやすいSNS特有のリスクを指摘します。

<静岡大学教育学部 塩田真吾准教授>
「他の人の目が入らないと起きたことの証明がわかりずらくなったりえエスカレートしやすくなったりします。特にLINE(SNS)だと1対1の環境が当然つくりやすいわけですし他の人の目が届かないので、過激な発言や内緒の発言になってしまいやすい」

教育委員会は、7月14日から生徒の心理的ケアを担うサポートチームを派遣し、対応にあたっています。ストーカー容疑で逮捕された教諭の男。「間違いない」と容疑を認めているということです。警察は、押収したスマホを調べるなどして余罪を調べる方針です。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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