
静岡県は7月8日、マダニが媒介する「日本紅斑熱」の患者と「重症熱性血小板減少症候群=SFTS」の患者が1人ずつ確認されたと発表しました。SFTSに感染した患者は死亡したということです
「日本紅斑熱」患者は2025年に入り14人で、すでに年間最多の患者が確認された2024年に並び、「SFTS」患者も2025年4人目で、7月までに5人が確認された2022年に次ぐペースで県が注意を呼び掛けています。
県によりますと、「日本紅斑熱」の感染が確認されたのは、東部保健所管内に住む70代の女性です。女性は6月25日、発熱、食欲不振、発疹の症状が現れ27日に入院し、静岡県環境衛生科学研究所の検査で日本紅斑熱の病原体遺伝子が検出されました。7月8日現在入院中ですが、快方に向かっているということです。
「SFTS」の感染が確認されたのは、賀茂保健所管内に住んでいた80代の男性です。男性は6月23日に食欲不振、発熱などの症状が現れ、30日に入院、静岡県環境衛生科学研究所の検査でSFTSの病原体遺伝子が検出されました。男性は7月3日に亡くなったということです。
2人はマダニにかまれた自覚はありませんでしたが、足に刺し口があり発症前に農作業や草刈りをしていたということで、病原体遺伝子を持つマダニにかまれ感染したと推定されています。
静岡県は、特にマダニの活動が活発な春から秋にかけては注意が必要で、肌の露出を少なくするなど、一層のマダニ対策を呼び掛けています。