
静岡県伊東市の田久保真紀市長の学歴詐称疑惑をめぐり、市議会では7月7日、百条委員会の設置と市長に対する辞職勧告決議案がいずれも全会一致で可決しました。事態が大きく動く中、市長は、報道陣の取材に対して夜の会見で進退について明言すると述べました。
<伊東市 田久保真紀市長>
「できるだけ早く収拾がつくように努力してまいりたい」
2025年5月の伊東市長選挙の際、「東洋大学卒業」としていた最終学歴が、実際には「除籍」だったことが明らかになった田久保市長。7月7日も苦しい弁明に終始しました。
<田久保市長>
「決議については重く受け止めております。今後の進退についてもしっかり考えまして、夕方の会見では明らかにしたい」
これまで、進退に関しては明言を避け続けていますが、包囲網は確実に狭まってきています。
「賛成の諸君の挙手を求めます。挙手、全員であります」
7月7日の市議会の本会議では、田久保市長の疑惑を調査する百条委員会の設置と、辞職勧告決議案が全会一致で可決しました。選挙の際に田久保市長を支持した市議も苦言を呈しました。
<選挙時に田久保市長を応援した重岡秀子市議>
「私が(市長の)当選を願った理由の1つには、やはりしがらみのないクリーンな政治を公約に掲げられたことにあります。まずは、市長自らの疑惑に対してもクリーンで透明性のある事実を示して釈明をするべきだと思います」
<伊東市議会 中島弘道議長>
「提案理由とか賛成討論を聞いていて、本当になんか情けなくてですね、本当になんか涙が出てきそうな、そんな感じがしました」
市役所の職員も責任を取るように求めました。静岡県伊東市職員でつくる労働組合は7月7日朝、田久保市長に対して「責任の所在の説明と市民への謝罪」を求める要望書を手渡しました。
<伊東市職員労働組合連合会 齋藤勝巳委員長>
「市長である前に、人としてやはりそこはしっかりと、とる態度があるんじゃないかと思っております。よろしくお願いします」
市民からも責任を追及する動きが…
<東部総局 竹川知佳記者>
「午前11時前です。今、告発状提出のため、市民が伊東警察署に入ります」
建設会社の社長が公職選挙法違反の疑いがあるとして、田久保市長を刑事告発しました。
<伊東市の建設会社社長>
「私たち市民としては、ちゃんとしっかり白黒はっきりさせてもらうということで今回、こういう風な感じになった。真実さえ明らかになれば良いと思います」
警察は、告発状の内容を精査していて正式に受理されれば、田久保市長の疑惑に対する捜査が進められることになります。