「断念していない」と市長は強気も…三島市役所の移転案を市議会が否決 スケジュール変更余儀なく先行き不透明=静岡

老朽化などから建て替えが検討されてきた静岡県の三島市役所の新しい庁舎の建設場所について、市議会は市側が候補地に決めた「南二日町広場」の案を否決しました。豊岡市長は、「移転は断念していない」と強気の姿勢を崩しませんが、先行きは不透明です。

現在の三島市役所は、本庁舎の建設から65年が経ち、老朽化が進んでいることや複数の庁舎別館が分散していることなどが課題となっていました。

そこで市は、市民アンケートなどの結果を踏まえて、庁舎を現在の場所から1キロほど南にある「南二日町広場」へ移転する方針を固め、条例案を市議会に提出しました。

6月10日に開かれた市議会では、移転のメリットやデメリットのほか、約100億円とされる建設コスト、市側の進め方の是非などについて3時間近く審議が続きました。そして、採決は…

「賛成の方は起立を願います…ただいまの起立者は所定の人数に達しませんでした。よって議案第47号は否決されました」

賛成したのは13人と可決に必要な出席議員の3分の2に届かず、条例案は否決されました。

<豊岡武士三島市長>
「否決されたということは、三島市の22世紀に向かっての飛躍的発展の道を閉ざされてしまったということで、残念でならない。市民の皆さんに心からお詫びを申し上げます。私は断念しておりませんし、市の職員も全く断念していないと思います」

<条例案に反対した 石井真人市議>
「もっと議論をし尽くして答えたことに対する情報提供をもっとするべきだった。まずは反対した議員の意見を真摯に受け止めて。次の第一歩を進んでいただきたい」

三島市では、2031年度中の新庁舎の供用開始を目指し、2025年度中にも基本設計の着手を予定していましたが、条例案の否決により、スケジュール変更を余儀なくされました。

豊岡市長は、移転へ強気な姿勢を崩しませんが、先行きは不透明です。

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