
磐田が2度の2点リードを守れずドローに終わった前節3日の今治戦の反省を生かした。中2日で迎えた札幌戦。3-0の後半25分、GK三浦の左サイドへのキックをFWマテウスペイショットが長い脚を伸ばしてMF倍井につなぎ、ドリブルから左足で流し込んだ。
終盤はパワープレーに転じた札幌に2点を奪われたが、4点先取しておりセーフティーリード。「相手が戦意喪失するまで攻め続けろ」と言い続けてきたハッチンソン監督は満足そうな表情を浮かべ、3月30日の千葉戦以来7試合ぶり勝利に倍井は「ほっとしている」と喜びをかみしめた。
開幕2戦連発も、その後は得点から遠ざかり、前節は今季初めて先発落ちした倍井。危機感を募らせた一戦だった。試合開始約30秒、DFリカルドグラッサのロングパスに、相手の背後を突いてカットインし右足で先制点、と今季最多4得点を奪った攻撃の火付け役となった。「小学校から通しても、一番早い時間の得点だと思う」と笑った倍井は、MF金子のチーム3点目もアシストした。
今季総失点の8割以上が後半に喫するなど課題は多いが、5月の2戦で7得点と攻撃に迫力が出てきたのは確か。次節11日は県勢対決となるホームの藤枝戦。復活ののろしを上げる最高の舞台が用意されている。