
【評】清水はMF松崎の活躍で福岡を3―1で下した。
前半3分に松崎がミドルシュートを沈めて先制。9分にPKで追いつかれ、互いに球際の厳しさからファウルが増えた。追加タイムに松崎の右CKをMFブエノが頭で合わせて勝ち越し点を決めると、前半終了間際に松崎が3点目を奪った。
前半のリードを生かし、後半はリスクを冒さないプレーを徹底。相手のパワープレーもはね返して決定機をつくらせなかった。
■ 頼れるレフティー躍動 8連戦を勝ち越し
頼れるレフティーの大仕事で8連戦を快勝で締めた。右サイドハーフで先発出場したMF松崎が、2得点1アシストと全3得点に絡む活躍。「今日は(ボールが)全部いいところにいってくれた。(上位にいる福岡との)勝ち点差を考えたら絶対に勝ちたい試合だった」と充実感をにじませた。
試合開始早々に結果を出した。前半3分、ピッチ中央でボールを受けるとゴールに向かってドリブル。「試合が始まってすぐで相手が寄せて来なかった。コースが見えたので打った」。得意の左足を振り抜き、低い弾道のミドルシュートをネットに突き刺した。
3分後にPKから同点に追いつかれたが、逆転を許さず慌てなかった。前半追加タイム2分に右CKをニアに蹴り込み、MFブエノの勝ち越し点をアシスト。同5分にはMF乾のサイドチェンジからDF北爪が折り返したボールを倒れ込みながら触ってチーム3点目を挙げた。会心の出来だが、「それ以外のプレーは全然まだまだ。もっとやらないと」と向上心は絶えない。
けが人が相次ぐ苦しい8連戦を勝ち越しで乗り切った。試合前日に亡くなったクラブ後援会専務理事の納谷聖司さんにささぐ勝利に、秋葉監督は「魂が選手に宿った。(納谷さんが生前に語っていた)『愛されるクラブになる』という思いを体現してくれた」とねぎらった。
■ ブエノが来日初ゴール 頭で勝ち越し点
今季新加入のMFブエノが前半追加タイムに勝ち越し点を決めた。来日初ゴールに「前日に練習したパターンを再現して得点できてすごくうれしい」と納得の表情を浮かべた。 先制するもすぐに追いつかれる展開。互いの球際の厳しさからファウルで度々プレーが止まったが、「強度のあるサッカーに対応できた」と振り返る。追加タイム2分にMF松崎の右CKをニアに走り込んで頭で逆サイドに流し込んだ。
ここまでリーグ戦全12試合に先発と大車輪の活躍。「上位に食い込めるだけの能力のある選手がいる」とさらなる躍進に自信を見せた。