
【評】清水は湘南に3―0で快勝した。
厳しいプレスが効いた。前半の立ち上がりにペナルティーエリア内でMF宇野が倒されてPKを獲得。FW北川がきっちり決めた。28分にはパスで相手を崩し、MFブエノのパスからMF松崎が2点目を奪った。
後半は押し込まれる時間帯もあったが、集中した守備で反撃を許さず。22分に前線でパスカットしたブエノのスルーパスから北川がゴールネットを揺らし、試合を決めた。
北川「一番求められている結果出た」
会心の3発で5試合ぶりの白星を手にした。清水はFW北川の2発などで開幕から好調の湘南を撃破し、連敗を2でストップ。今季4得点となった生え抜きの主将は「一番求められている結果が出た。満足はしていないが、自信を持っていい」と胸を張った。
走力や前線からの圧力が特長の相手のお株を奪う快勝だ。前半9分、MFの松崎と乾、DF北爪と複数人で連続してプレスをかけ、相手がペナルティーエリア内で中途半端なパス。それを見逃さなかったMF宇野がボールにアタックすると、ファウルで止めるしかなかった相手に倒された。
PKのキッカーは北川。助走をとり、蹴るまで普段よりも時間を長くおいた。理由を「(レフェリーの)笛が鳴ったか分からなかった。集中しているところでレフェリーに確認して目を切るのは嫌だった」と苦笑いで説明。相手GKにとっては嫌な間になり、冷静にゴール右隅に流し込んだ。
北川は毎試合前、息子に何点取るかを聞くのが習慣。いつもは8点や9点と言われるが、この日は2点。「あるのかな」と思っていた“吉兆”の通り、後半22分に自身2点目を奪って見せた。キックオフ前にはJリーグ通算200試合出場達成のセレモニーで家族から花束を贈られ、「勝ちロコもできてよかった」と頰を緩めた。
次節は中3日の連戦。「ずっと同じメンバーでいけるとは思っていない」。結果で示した主将はチームの総力での勝利を誓った。