スーパーのコメ価格、最高更新 静岡県内、安定供給見通せず

スーパーのコメ販売価格 農林水産省によると、直近3月31日~4月6日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は、データ取得以降過去最高を更新。価格高騰に歯止めがかかっていない。政府の備蓄米放出は2月に2回に分けて行った計21万トンにとどまり、いまだ静岡県内の年間需給量670万トンの3%程度にとどまる。
 地方都市では、同省が備蓄米入札の要件とする「直近1年間の仕入れ数量5千トン以上」などを満たす大規模な法人などは少ない。今後夏まで毎月入札を経て備蓄米放出が行われた場合でも、流通は遅れる傾向があるとされる。関係者によると、静岡県内で要件を満たすのは数団体程度だ。
 仮に卸売業者が備蓄米を手にしたとしても、在庫の割高な新米などとブレンドするため、スーパーで販売されるコメ価格の低下ペースは遅くなる。
 静岡県内は昨年、コメの作況指数が95と最近10年間で2番目に悪かった。加えて、本州ではかなり早い8月中旬にはコメが収穫され始めるため、「播種(はしゅ)前契約」と呼ばれる作付け前の先回りした買い付けがすでに行われているとされる。新米の安定供給を危惧する声がすでにある。

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