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ゆるキャン△モデル地 訪ねてみては

 キャンプ好きの女子高校生5人の日常を描いた人気アニメ「ゆるキャン△」のモデル地が数多く登場する静岡県。マップの作成や主人公愛用のスクーターの展示、ラッピング列車の運行など各地の取り組みをご紹介します。ゆるキャン△ゆかりの地を訪れ、アニメの世界に浸ってみませんか。
 〈静岡新聞社編集局TEAM NEXT・寺田将人〉

浜松市「ゆるキャン△」マップ作成 モデル地やグルメ紹介

 人気アニメ「ゆるキャン△ SEASON2」に登場した浜松市内の施設やグルメのモデル地を紹介するマップを、市が作成した。JR浜松駅構内の市観光インフォメーションセンターや市役所、各観光協会などで配布している。

人気アニメ「ゆるキャン△ SEASON2」に登場した施設やグルメのモデル地を紹介するマップ=浜松市役所
人気アニメ「ゆるキャン△ SEASON2」に登場した施設やグルメのモデル地を紹介するマップ=浜松市役所
 紹介しているのは、弁天島海浜公園や天竜浜名湖鉄道浜名湖佐久米駅などの施設のほか、アニメの主人公たちが物語の中で味わった大判焼やマルゲリータなどのグルメ。それぞれが登場するアニメのシーンや、ゆるキャン△の原作者で同市出身の「あfろ(あふろ)」さんが寄せたコメントも掲載した。
 ファンの誘客に向け、5万部を作成した。問い合わせは市観光・シティプロモーション課<電053(457)2295>へ。
(2021/04/04)

主人公・志摩リンのスクーター登場 富士宮・まかいの牧場

 富士宮市のまかいの牧場に、静岡県などを舞台にしたアニメ「ゆるキャン△」の主人公の一人、志摩リンが愛用する原付スクーターのモデル「Vino(ビーノ)」が登場した。展示は5月19日まで。

アニメ「ゆるキャン△」で志摩リンが乗っている原付スクーター=富士宮市のまかいの牧場
アニメ「ゆるキャン△」で志摩リンが乗っている原付スクーター=富士宮市のまかいの牧場
 1作目でもモデル地として登場しているまかいの牧場。敷地内のジェラート店ナチュラビータに特設コーナーを用意し、志摩リンのイラストやキャンプ用品とともにスクーターを配置した。アニメ同様、スクーターは「こんにちは」「疲れた」「任せとけ」などと話す機能がついていて、訪れたアニメファンらの笑顔を誘っている。展示はヤマハ発動機の協力で実現した。
(2021/03/27)

天浜線はラッピング列車を運行開始 8月末まで【動画あり】

 天竜浜名湖鉄道(浜松市天竜区、天浜線)は12日、人気テレビアニメ「ゆるキャン△ SEASON2」の放送開始に合わせ、全国初となる同アニメのラッピング列車の運行を始めた。同作には天浜線がモデル地として登場。ゆかりの地を訪れるアニメファンらの誘客を図っていく。運行は8月末まで。

詰めかけたファンに初運行を見送られる「ゆるキャン△」のラッピング列車=12日午後、浜松市天竜区二俣町の天竜二俣駅
詰めかけたファンに初運行を見送られる「ゆるキャン△」のラッピング列車=12日午後、浜松市天竜区二俣町の天竜二俣駅

 同区二俣町の天竜二俣駅では、初運行の車両をひと目見ようと、100人近いファンが詰めかけた。藤枝市から訪れた朝比奈武弘さん(22)は「原作からのファン。実際にモデル地を訪れたこともあるが、今度はラッピング列車に乗って行きたい」と話した。
 同作は、キャンプ好きの女子高生5人の日常を描いた作品。1月に第2期の放送が始まり、幅広い層に人気を集めている。同線の気賀駅や浜名湖佐久米駅、奥浜名湖展望台など、沿線地域にゆかりの深い場所が登場する。
 水色を基調にしたラッピング車両には、登場人物のイラストなどをデザイン。車内にはモデル地の原画紹介と現地の写真を掲出し、床は緑色のラッピングでキャンプ場を演出している。
 同線の松井宜正社長は「多くのファンがいる作品。天浜線の乗車だけでなく沿線地域を訪れるきかっけになれば」と期待を寄せる。
(2021/02/13)

実写化ドラマも4月放送開始 ロケ地・富士の“穴場”に脚光

 人気漫画「ゆるキャン△」を実写化したドラマ「ゆるキャン△2」の放送が4月から始まる。昨年秋から冬にかけて静岡県内各地で撮影が行われ、あまり知名度は高くない富士市の野田山健康緑地公園(現在休業中)でも11月にロケが敢行された。アニメの反響が広がる中、同公園の地元や行政関係者からは、ドラマを通じ、隠れた名所の魅力発信につながることを期待する声が上がっている。

「ゆるキャン△2」の撮影に臨むなでしこ役の大原優乃さん(右から3人目)=2020年11月21日、富士市中之郷の野田山健康緑地公園
「ゆるキャン△2」の撮影に臨むなでしこ役の大原優乃さん(右から3人目)=2020年11月21日、富士市中之郷の野田山健康緑地公園
 ゆるキャン△は、山梨県の女子高生がキャンプを通じて交流し、成長する姿を描く。キャンプ人気のけん引役になった。山梨県や富士宮市など富士山麓を舞台にしたドラマ1作目はSBSテレビで放送され、「原作に忠実」とファンの評価も上々だった。
 SBSでも4月下旬から放送される2作目は登場人物の1人「各務原なでしこ」の故郷でもある静岡県内を中心にロケが展開され、原作を忠実に描いた。野田山健康緑地公園でのロケは、市やフィルムコミッション富士の協力で昨年11月下旬から数日間行われ、なでしこ役の大原優乃さんや志摩リン役の福原遥さんら俳優が撮影に参加した。11月21日には富士山が顔を出す中、キャンプ場の炊飯棟などでなでしこが初めて「ソロキャンプ」に挑戦する姿など大切な場面の撮影が進められた。
 同公園は、今夏まで改修工事中で利用できないが、富士市と静岡市清水区の境界付近に位置し、富士山と駿河湾を一望できる。夜景も美しい。既にアニメを見て現地を訪れるファンもいて市への問い合わせは増えた。
 市は、なでしこが同公園に向け出発したJR富士川駅から公園までの案内図制作を検討中で、炊飯棟などは現在の形を残して改修する予定。市担当者は「リニューアル後に多くの方に利用してほしい」と期待し、地元のフィルムコミッションは「富士が有名作品の舞台になることはあまりない。多くの人に魅力が伝われば」と願う。

 <メモ>野田山健康緑地公園 標高470メートルの野田山の眺望を生かし、南東の金丸山広場にキャンプ場(広さ約6500平方メートル)や駐車場、遊歩道などが整備されている。220度の大パノラマが広がり、駿河湾と伊豆半島、富士山、富士市街地などが見渡せる。随一の夜景スポットでもある。改修のため、現在は休業中。既に金丸山広場の平地部分を拡張し、斜面を利用した遊歩道などが整備された。今後はオートキャンプも可能にする計画で、指定管理者制度を導入して2021年8月の再オープンを予定する。
(2021/03/26)
地域再生大賞