富士山8合目様子 5合目で配信 御殿場市とKDDI 弾丸・軽装登山対策

 御殿場市とKDDIは、富士山御殿場口新5合目のマウントフジトレイルステーション(通称トレステ)で、8合目の登山道の様子をライブ配信する取り組みを行っている。登山者が8合目の気象状況を事前に把握できるようにし、弾丸登山や軽装登山の防止につなげる。映像はトレステの公式サイトでも配信される。

トレステに配置された8合目登山道の様子を配信するモニター=御殿場市
トレステに配置された8合目登山道の様子を配信するモニター=御殿場市

 8合目付近の山小屋に衛星ブロードバンド(高速大容量)インターネット「スターリンク」の通信アンテナやネットワークカメラ、気象センサーを設置した。トレステに置かれたモニターで8合目登山道の視界状況や気温、湿度、風速などをリアルタイムで確認することができ、登山装備の啓発などと合わせて安全登山を呼びかける。
 KDDIはこれまで山頂で5G、登山道で4G通信が可能になるように通信エリア対策を行い、山小屋のWi-Fi(ワイファイ)環境整備も進めてきた。今年は7月下旬から、御殿場口新5合目も5G通信エリアにする方針という。
 トレステでこのほど記者会見が開かれ、勝又正美市長は「富士登山の安全安心に大きく寄与する活動」と述べた。同社の嶋崎敏光中部総支社長は「富士山の状況を早めに判断してもらうことで、救助要請が1件でも減れば」と期待した。

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