(文と写真=高度専門記者兼論説委員・橋爪充)

「FUJI&SUN'26」2日目。初日に続いて質の高い演奏が続いた。個人的なハイライトはKIRINJIの堀込高樹さんが弾き語りで同バンドがキリンジと名乗っていた時代の楽曲「Drifter」を歌ったことだ。
昨年の「FUJI&SUN」に高樹さんの弟で元キリンジの堀込泰行さんが出演し、同じ時期の「エイリアンズ」を披露したことを思い出した。それぞれの現在が充実しているからこそ、過去の名曲を気負いなく演奏できるのだろう。
今年の「FUJI&SUN」は、ずいぶん来場者が多かった。昨年は主催者発表で過去最高の約7500人(2日間の延べ人数)だったが、体感としてはその5割増しといったところか。飲食のブースも大忙しだったようだ。
この「増えた人」が、どこから来たのかは実行委員会が精緻に分析するだろう。これはあくまで個人的な見解だが、既存の「フェス客」が流れてきたわけではないように思う。

6月7日、気象庁は静岡県を含む東海地方の梅雨入りを宣言した。今回の「FUJI&SUN」の2日目でも、それに呼応するように正午ごろから雨が降り出した。しとしと降る雨は閉幕まで続いた。
大ステージの最終アクトnever young beachの演奏中、盛り上がる観客を眺めていたら、あることに気付いた。白い雨具を着ている人が多い。

目分量では2人に1人ぐらいだろうか。写真はKIRINJIの演奏前の小ステージだが、同じ程度の比率に見える。
野外フェスには雨はつきものだ。何回か参加すれば、雨対策は欠かせないと気付く。防水加工のレインウェアで体をぬらさないことは、自分の健康を守るだけでなく、現場での快適性にも直結する。近年は機能だけでなく、ファッション性の高いウェアもそろっている。
昨年までの「FUJI&SUN」のステージ前は、ほぼそうした観客で固められていたように思う。ところが、今年は「白かった」。つまり、コンビニエンスストアや量販店で販売しているかっぱを着ている人が多かったのだ。
これが何を意味するか。もしや「野外フェス慣れしていない客が多い」ことの現れではないか。「FUJI&SUN」にとって、ポジティブな現象だ。新規顧客が開拓できている。7回の開催で創り上げたこのフェスの世界観、出演者のラインナップ、関係各位の情報発信がうまくかみ合っているのだろう。
この日、白い雨具を着用していた来場者が来年、高機能のレインウェアを手に入れて再びこのフェスを訪れるかもしれない。地元静岡県で開かれる「FUJI&SUN」をきっかけにフェス文化に足を踏み入れる人が、さらに増えることを願う。









































































