
同フェスと言えば、地元の「食」も売り物の一つ。米粉の麺「富士山ひらら」や「つけナポリタン」などとともにメインステージに出店しているのが富士市のクラフトビール醸造所「ラフ&ラフ ブリューイング」。今年の同フェスのオフィシャルビールを担当した。大高敏明代表は「3年前から参加しているが、ずっとオフィシャルビールを造りたかった。主催者から声がかかってうれしい」と話した。

ビールのスタイルはブロンドエール。「すっきり飲みやすく、ほんのりモルティー。2日間のフェスで何杯でも飲みたくなるビールに仕上げた」。流行のヘイジーIPAは濁った色合いが特徴だが、ブロンドエールは黄金色。大高さんは「野外のフェスだから、日差しにかざすとキラキラするように。写真映えも意識した」と説明した。デザイン学校を卒業した従業員のデザインによる缶入りビールも販売していた。

ラフ&ラフ ブリューイングのブースを訪ねると、全7種の生ビールがそろっていた。同社からはオフィシャルビールの他に「富士レモンセゾン」と黒色の「富士スタウト」。他にベアードブルーイング(伊豆市)の「スルガベイ・インペリアルIPA」、静岡醸造(静岡市駿河区)の「ヘレス」、富士市を地盤にしたファントムブルワリー「BADASS BEER BASE」のレモンペールエール「般若湯」、HORSE HEAD LABS(静岡市清水区)の酒粕を用いた「臥龍梅酒粕IPA」が並んだ。静岡県のクラフトビール文化の豊かさを象徴するようなラインナップだ。大高さんは「フェスは県外の方にも自社や静岡県のビールを知っていただく絶好の機会」とした。
(は)
