【初開催の野外フェス「 FREEDOM JAPAN FESTIVAL」】生演奏を聴きながら読書。テントエリアにブックスペースを見つけた

静岡新聞論説委員による、アートやカルチャーに関するコラム。10月25日に開幕した初開催の野外音楽フェスティバル「FREEDOM JAPAN FESTIVAL」を題材に。フェスは26日まで。

「フェス王国」静岡にまた一つ、新しいフェスティバルが誕生した。「FREEDOM JAPAN FESTIVAL」を主催する都内在住のクラウドエンジニア花角浩彦さんは、10年ほど前に富士宮市のハートランド・朝霧で行われた野外フェス「青空camp」に感動し、同じ場所で開催を決めたという。その「青空camp」の常連だった光風&GREEN MASSIVEやSAIRU、U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESSなど15組をブッキングした。

aakkaaii withマドセンズ


25日、お昼前の会場を歩いた。前夜からの雨で牧草地はぬれていたが、車で訪れた参加者が次々にテントを立てていく。ステージでは電子音を生かしたダブサウンドのaakkaaii withマドセンズ、レゲエやカリプソなど中南米の音楽を基調にしたHI☆STEADYが心地よい演奏を聴かせてくれた。

HI☆STEADY


テントエリアで目についたのはブックビレッジと名がついた読書スペース。野外フェスと本、と言えばショップエリアに古書店が出店しているのを見たことはあるが、本を読める場所が用意されているのは記憶にない。

エリック・カール「はらぺこあおむし 」、タラス・テイラー「おばけのバーバパパ」、モーリス・センダック「かいじゅうたちのいるところ」といった絵本が中心だが、静岡県での開催を意識してか、浜松市出身のスズキコージ「やまのディスコ 」が中央に置かれている。出演者関係ではU-zhaanや環ROYの本も見られた。

選書とスペース運営は移動図書館の「PARADISE BOOKS」。運営事務局の関係者によると「ほかでは体験できないフェスをつくりたい」という考えから実施を決めたという。生演奏と読書。フェスの新しい楽しみ方を提示してもらった。 

〈告知〉
▼タイトル
 FREEDOM JAPAN FESTIVAL
▼出演者一覧
10月25日(土)
aakkaaii withマドセンズ
HI☆STEADY
冴夜
光風&GREEN MASSIVE
SAIRU
佐久麻瞬太郎/SKM
さやね
ヒガシアオイ
DJ.daichan
DJ.RYUTO
DJ mon-chuck
10月26日(日)
U-zhaan×環ROY×鎮座DOPENESS
REJAY
NETWORKS
John Nakayama Trio

▼チケット情報
大人 1日当日券5500円
※18歳未満は保護者1名につき4人同伴まで入場可
駐車券1日当日券2000円

▼会場
ハートランド・朝霧(富士宮市根原228)
詳細はオフィシャルサイト(https://freedom-japan-festival.com/)参照

静岡新聞の論説委員が、静岡県に関係する文化芸術、ポップカルチャーをキュレーション。ショートレビュー、表現者へのインタビューを通じて、アートを巡る対話の糸口をつくります。

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