2011年秋以来の優勝へ
同志社大は関西学生リーグで2025年春は4位、秋は3位。小林誠司捕手(巨人)を擁して4季連続優勝を果たした2011年秋以来、優勝から遠ざかっている。昨秋の明治神宮大会準優勝の立命館大や、プロ野球ドラフト会議で2選手が指名された近大など、近年はライバル校の戦力が充実し、個々の力で対抗するのは難しくなっている。
一体感の醸成
山岸新主将が目指すのは、一体感の醸成を通じたチーム力の強化だ。
「スタンドにいる選手が出場している選手を少しでも応援できるチームにしたい。出られない選手が面白く思わないのは当然で、簡単にはいかないと思うけれど、普段の練習姿勢を通じて納得してもらうことができたら」と、まずは取り組み姿勢から改めていく。
公式戦出場なし
小、中、高校と全てのチームで主将を務めてきたが、「さすがに大学でやるとは思っていなかった」と想定外の〝指名〟だった。大学は3年秋まで公式戦出場もベンチ入りもない。
静岡高時代、勝負強い打撃と堅実な守備でチームに貢献した山岸選手
「野球で活躍しているかどうかがキャプテンをやる上で大事なことだと思っていたので、その点で自分の発言に説得力はない」との懸念もあった。ただ、引き受けたからには全力で役目を全うするつもりだ。
価値観はさまざま
野球に対していちずに取り組む高校までとは違って、大学生の価値観はさまざま。「将来野球で生きていく人と、それ以外のことに目が向き始める人がいて、そこにズレが生じる。部員は4学年そろうと約100人。人数も多く、何を基準にしたらまとまるのか難しいところがある」
3年生35人のうち大半が〝就活組〟として、既に野球を離れている。
最後まで野球を続ける人との間に生じる温度差、距離感を少しでも縮められたらと思ってきた。「リーグ戦の応援や、週に1度は練習の手伝いに来てもらう、などの取り組みができたら」と考えを巡らせる。
最後までやり切る
静岡高時代は2年夏の甲子園に9番、三塁で出場。「1個上の先輩たちが僕らを伸び伸びプレーさせてくれて、夏は本当に楽しかった」。大学ではここまで出場機会に恵まれなかったが、やめたいと思ったことはないという。「この年まで野球をやってきたんだから、最後までやり切ってやろうという意地、プライドかな。やめる理由がけがなら仕方ない。でも出られないから、うまくいかないから、なら一生後悔すると思う」
高校時代の同期と。左から山本和輝内野手(専大)、山岸内野手、吉田優飛外野手(日体大)
野球人生を締めくくる最後の年。「一生懸命やっている人の言葉なら人は動く」と信じて、個人でも、チームでもチャレンジを続ける。
心強い味方
チームには心強い味方がいる。2年の投手リーダーを務める静岡高の1学年下の後輩、斎藤投手だ。
斎藤投手は「山岸さんが主将で良かった。山岸さん自身がしっかりやる人なので人に注意ができる。みんなの手本になる存在。チームに一体感が出てきた」と明かす。
たくましさ増した右腕
高校ではけがに悩まされ、本領を発揮できなかった183㌢の右腕がたくましさを増している。大学2年春に公式戦デビューし、秋には中継ぎとして4試合7回を投げて自責1。最速も春から3㌔アップして144㌔になった。「春があまり良くなかったので投げ方を試行錯誤したり、アップやケアの仕方を変えたりしたら平均球速が上がった。今年は150㌔を目標に体づくりをしっかりしていきたい」

首脳陣からは「第1戦で先発完投、第2戦では抑えで投げられるように」との注文を受けているという。1種類だったフォークの落ち幅を調整し、球速130㌔程度の速いフォークを習得中だ。見逃されてもストライクになり、決め球やカウント球として幅広く使えるよう、精度を高めているという。
「今年が勝負。結果を出せるように、やれることをやっていく」
〝チーム山岸〟をもり立てようと、気合が入っている。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)






































































