藤枝MYFC、17日にRB大宮アルディージャ戦へ。苦境に立つチームの救世主となれるか、岡沢昂星選手のコメント

5月17日にホームでRB大宮アルディージャ戦を迎える藤枝MYFC。MF岡沢昂星選手はここ2試合で連続してスタメン出場し、存在感を放っています。期限付き移籍で加入した今季は迷いが生じ、壁にぶつかったといいます。それでも光明を見いだし、強気のプレーで自信を取り戻しました。3連敗と苦境に立つチームの救世主となれるか。21歳の若きボランチが強い覚悟を示しています。
―仙台戦、磐田戦と2戦連続でボランチで先発出場。状況は。
今シーズンが始まってからずっと(個人的に)難しい立ち位置で悩んでいた時期もありました。その中でチャンスを与えてくれて、本当にやるしかないなとずっと思っていました。試合は負けてしまいましたが、それなりにパフォーマンスを出せたと思います。前回の磐田戦も、守備のスイッチは入れられたと思うし、ここ2戦でコンディションも上がってきています。それだけに、本当に勝ちたかったです。

―どの部分で悩んでいたか。
自分には何が足りないのかをすごく考えました。でも、試合に出いている選手と自分を比較して、どこが負けていて、どこが勝っているのかが分からなくなった時期もあり、練習をしていても本当にうまくなっているのか、このままでいいのかと悩みました。

―どのように打開を。
2週間前ぐらいに養父(雄仁)コーチに呼ばれ、「良くも悪くもJ1から来たレンタルの選手だな」と言われて、はっとしました。「ボールは奪われないけど怖さがないから、昂星が出るなら他の選手が出てもいいよねと思われてしまう」と言ってもらって、本当にそうだなとすごく感じました。チャレンジ精神がだいぶ減ってしまっていて、守りに入ったプレーが増えていた。そこを気づかせてもらったというのが一番僕の中では大きかったです。そこからの2週間はとにかく前を向く意識をして、トレーニングでも無理やりにでも前を向いて縦に入れる、いつもだったらワンタッチで下げるところを前に入れてみたりといったことをするようにしました。去年はできていたのですが、悩む時間が増えてどうしても縮こまったプレーになっていたので、言っていただいて、すごくありがたいなと思います。

―どのタイミングでの出来事だったのか。
水戸戦前の週頭です。そこから絶対に意識しようと思い、出たら全部自分が前を向いてやるんだというぐらいの気持ちでいました。そして仙台戦で(先発出場という)チャンスをもらって、すごく前向きでのプレーが増えたのかなと思います。やはりそういうところで違いを見せないといけないし、僕のように体格に恵まれていない選手は違いを見せるには攻撃的に、常に相手に怖さを与えるプレーが大事になる。そうすれば、どこに行っても重宝されると思います。これからも一番強く意識してやっていきたいです。

―磐田戦は今季初のフル出場。
僕自身セレッソ大阪にいた時期から、ガンバ大阪というライバルチームとのダービーはすごく燃えるタイプでした。歴史があって、同じ県勢という中でどうしても負けたくなかったです。磐田にいた中川創選手や金子翔太選手も負けたくないといっていたので、彼たちを勝たせたいという思いもありました。僕自身そこで勝つことができればチームとしてもそうですが、自分の価値というものが大きく上がると思っていたので、相当強い覚悟を持って挑んだ試合になりました。
―この試合も前を向く意識を。
磐田もうまかったし、僕たちが劣勢になって守備に回ることが多かったので、仙台戦みたいに前を向いてプレーする機会は少なくはなりましたが、その分守備で違いを見せようと思い、自分の目の前は絶対にやらせない、相手が嫌がるぐらいやろうと意識していました。仙台戦での攻撃的な部分と、磐田戦での守備強度をリンクさせていければ、もっと自分のパフォーマンスは上がると思うし、チームを勝利に導けるのかなと思います。

―プレーの形は違ったものの、マインドは持ち続けることができた。
チャンスを与え続けてもらっていた中での試合だったので、逃したくなかったし、攻撃で違いを見せられなかったら守備で見せないといけないと思っていました。(同じボランチの)杉田真彦選手は守備でも本当に気が利くプレーができるし、相手にとって嫌なところにいて攻撃では前に出る。超えなければという気持ちももってやっていました。

―今の課題は。
一番は数字を残すことです。もちろん勝つことを前提にし、勝った上で自分がアシストや得点を生み出したいです。また、どれだけキーとなるパスを入れ、前を向けたか、何回つぶせたかなど、一つ一つの球際や細部のところを意識してやり続けようと思っています。

―チームのピースになれている実感はあるか。
正直そこまではまだないです。いずれはスタッフや周りの選手に「岡沢が良いじゃないか」と思われるぐらいになりたいです。将来の自分のためにも、ここで本当に結果を残さないといけない。強い覚悟で今やっています。今までのプレーだと替えがきく選手だと思われていたので、やはり替えがきかない選手にならないといけないと思っています。

―自身の最大の持ち味は。
攻守ともにいろんなところに顔を出すハードワークです。

―攻守の精度を上げていけば、おのずとレギュラーも近づいてくる意識で。
やっていけば近づくと思うし、やらないといけないと思っています。

―次は2位大宮との戦い。
J3で去年2試合して、アウェーではあと一歩のところで負け、ホームではロスタイムに追いつかれる惜しい試合が続きました。大宮は本当に強度が高い。そして全員がハードワークして体を張るイメージがあります。

―意気込みを。
多分、前節の磐田戦よりも走り合いになると思います。その中で、どれだけ自分たちの持ち味であるポゼッションや攻撃的サッカーを出せるかというところがキーポイントになると思うので、まずは走り負けない、セカンドボールを常に拾って攻撃し続けるということを意識していきたいです。
シズサカ シズサカ

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