オフロードバイクで夢に向かって走る!富士宮市にオフロードバイク練習場「オーランドパーク宍原芝川グラウンド」を作ったバイク屋店主の思い

シミズ毎日
有限会社モーターサイクルスポーツクリタ(静岡市清水区袖師)の代表を務める太田誠さんは夢のために奔走する日々を送る。「自分が夢を見ないとお客さんにバイクを通じて夢を売れない」と語る。アクセル全開で突き進む太田さんの夢とは-。

太田さんは、創業77年目の老舗バイク店「モーターサイクルスポーツクリタ」の2代目(中央)。長男の真成さん(右)と次男の幸仁さんはオフロードバイクレースで輝かしい結果を残す選手。(太田さん提供写真)
 

山を開拓し、2014年にオフロードバイク練習場をオープン

「自分は単なるバイク馬鹿」と話す太田さん。バイク競技普及のために自ら山を開拓し、2014年にオフロードバイクの練習場をオープンした。オフロードバイクとは山道や林道、砂地など舗装されていない路面を走るためのバイク。国内外でオフロードバイクの競技大会が開催されている。


「40年前からオフロードバイクの練習場を作りたいと思っていた」と話す太田さん。転機が訪れたのは2013年。太田さんの想いを知った地元企業が善意で山を貸してくれたのだ。場所は国道52号線沿いの清水と富士宮市の境目。「コースを作るにあたって、近隣の方にオフロードバイクの練習が迷惑行為と思われないか心配でした。住民の方々に時間をかけて説明をし、理解を得ることができました」

太田さんは無我夢中で山を開拓した。生い茂った雑木林を手作業で刈り倒しコースを作った。

コースは自然豊かで複雑な形状の山林を生かし、多様なコースを用意。

練習場に作った障害物も太田さんの手作り。
 

作業を始めて2カ月後、2014年6月1日にオープン。名前を『オーランドパーク宍原芝川グラウンド』と名付けた。「バイクが走れる森林公園にしたい。速さを競うコースではなく、それぞれの技量でバイクを楽しめる場所が目標」と目を輝かせる。

バイクのマナーを良くし、バイク競技のイメージを変えたい

週末はオフロードバイク競技を教える「太田塾」を開催。県内外からライダーが集う練習場には10代から60代まで幅広い年代のライダーが集まる。太田さんは技術だけでなく、マナーの大切さも指導する。「バイクにマイナスな印象を持つ人もいる。自分たちのマナーが良くないと更にイメージが悪くなってしまう」。

埼玉県から通う青木琥珀さんもバイク競技のイメージを変えたいと思っている一人だ。青木さんはジュニアクラスで活躍する選手。中学生の時はバイク競技を同級生からなかなか理解をされなかったという。「バイクと一体になり、自分らしい走りをできた時が楽しい。競技の面白さをもっと伝えていきたい」とモータースポーツの発展を望む。

初心者から青木さん(中央)のようにプロで活躍する選手も練習に励んでいる。
 

太田さんは「良いことは一人では起きない。みんなが協力してくれるから夢を実現できる」と力強く話す。太田さんの口から何度も出てきた「夢」という言葉。その夢には太田さんの情熱に心を動かされた人たちの想いが託されている。

<DATA>
■オーランドパーク宍原芝川グラウンド
住所:富士宮市内房1750
アクセス:新東名高速道路、新清水ICから国道52号を北へ4.7km直進
有限会社モーターサイクルスポーツクリタ
住所:静岡市清水区袖師町515-1
TEL:054-364-6789
営業時間:10:00~20:00

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