アメリカGoogle本社にオープンした見学施設「グラディエントキャノピー」に行ってきました!

昨年、オフィスを新しくしたアメリカのグーグル本社ですが、今年、一般の人も見学できる施設としてグラディエントキャノピー(正式名称:Gradient Canopy)をオープンさせました。なかには、オフィススペースとパブリックスペースがあります。

直訳すると「勾配のある張り出し屋根」、なんのこっちゃですが、こちらの写真を見ればイメージがつくかと思います。
 

同社ホームページより


近隣にBay Viewという建物もあり、こちらはオフィススペースになります。Bay Viewはホームページに公開されていたので身近に感じるために比較してみました。

Bay Viewの建物3棟合わせたサイズは110万スクエアフィート。平米に直すと10.23万㎡。東京ドーム約2.2個分。

って、想像つかん!という声が聞こえてきそうです。大きさを表す時の東京ドーム何個分っていうの、やめませんかね? 私、行ったことないし。特に静岡県民にとってはもっと馴染み深いものがあるはずです。ということで分かりやすくサイズ感を表します!

・ツインメッセ約10個分(北館、南館合計で約1万平米)
・アクトシティ浜松約29個分(展示イベントホール約3,500平米)
・プラザヴェルデ約26個分(多目的ホール約3,875平米)

まぁ、でかいってことですね…。静岡県民に分かりやすい単位、大募集中です(笑)。

敷地面積合計は42エーカー、東京ディズニーランドが126エーカーなので約3分の1、トゥモローランドとトゥーンタウンを足したくらいでしょうか。まぁ、でかいってことですね…。ここからは写真で紹介します!
この曲線美がセクシー?
水の再利用についても記載してあります。

Googleの自転車!敷地内で自由に乗ることができます!
Googleの製品だけでなくお土産も!
カフェに隣接するコミュニティスペース。地元の人がイベントに利用したり、ここで仕事したりできる場所です。

店内など他の情報は、動画を作成しましたので是非ご覧ください。
 
予約不要で訪れることが可能ですので、是非シリコンバレーにお越しの際には寄ってみてください。グーな体験できること間違いなしです!

おまけ

そしてこのビル、でかい!ってだけじゃないんです。しっかりと未来を考えて造られています。

”Redefining human-centric, sustainable design.
An all-electric, water-positive workplace in Silicon Valley.”
”人間中心の持続可能なデザインを再定義
シリコンバレーにあるオール電化で水にポジティブな職場。”

とホームページで謳われており、その詳細も確認することができます。

体感で3月から10月くらいまではほぼ毎日快晴、ほとんど雨が降らないこのエリアは水不足になりがちです。水だけでなく、CO2削減に対しても様々な工夫がされていますが、挙げてみるとこんな感じです。

・約700万ガロンの雨水を貯蓄する池を建設。湿地が、野生動物の生息地・景観を復元
・排水を再利用する仕組みを設置
・上記取り組みにより、Bay Viewの飲料水以外の水の消費需要を100%満たす
・近隣の排水を処理する能力も備え、2030年までに消費需要の120%の水を作る計画
・北米最大の地熱杭システム(延べ160kmの配管)を使った冷暖房。必要な水を90%(年間500万ガロン)、CO2を50%削減
・建物内の熱気を自動排出する設計で、100%外気を利用した健康的な換気を実現
・太陽の動きに合わせブラインドを自動調整。冷房負荷を軽減し、CO2を48%削減
・5万枚の太陽光パネル(Dragon Scale)を設置し、7メガワットの出力。近隣の風力発電と合わせ、エネルギー需要の40%を供給

「人間中心」という部分、よく製品に対して、サービスに対しては聞かれるフレーズです。Googleは物理的なスペースや場所のデザイン方法にも適用しました。
人と人のつながりを優先し、誰もが健康的で生産的な環境にアクセスできるようにしたとのこと。数千人規模の大きなチームがつながった空間にいると感じられるようにすると同時に、4~8人規模のチームのバランスをとることを重視。言われないと気づかれないような細かい工夫がなされているようです。なかでも驚きだったのは、建物内のどこにいても空が見えること。上記写真のような屋根の作りの効果です。天井が高くて開放的でした。


文:萩原諒
2008年に静岡新聞社・静岡放送入社。広告営業に沼津、東京、静岡で従事。2018年より経営企画部。2022年よりハワイ報知出向、カリフォルニア州クパチーノ駐在。メディア業界のリサーチ、スタートアップ探索、VC投資などを担当。

静岡新聞SBS有志による、”完全個人発信型コンテンツ”。既存の新聞・テレビ・ラジオでは報道しないネタから、偏愛する◯◯の話まで、ノンジャンルで取り上げます。読んでおくと、いつか何かの役に立つ……かも、しれません。お暇つぶしにどうぞ!

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1