河津七滝

約2万5000年前、伊豆半島の中央部付近にある登り尾南火山の活動で溶岩が谷に流れ込んだ後に生まれた河津町の河津七滝(ななだる)。釜滝、エビ滝、蛇滝、初景滝、カニ滝、出合滝、大滝と景観の特徴を捉えた個性的な名前が付けられています。初景滝は落差10メートル、幅7メートルで豪快な水しぶきが見られます。滝つぼの前には川端康成の名作「伊豆の踊子」の登場人物の像があり、フォトスポットとしても有名。各滝は遊歩道で結ばれているので手軽に歩いて回ることができます。周辺の飲食店では豊かな水を生かして栽培されているワサビを使ったワサビ丼を味わえます。
東伊豆・細野高原

東伊豆町稲取地区の海岸近くを通る国道135号を折れて山側へ登っていくと、細野高原に着きます。秋には125ヘクタールに及ぶ広大な敷地に生えたススキが黄金色に輝き、訪れる観光客の目を楽しませます。高原は80万~20万年前の天城火山の活動が終わった後、地滑りによって形成されました。ススキ原のほか湿地も点在し、貴重な植物の宝庫にもなっています。放置すれば木が生い茂ってしまうため、毎年2月の山焼きで植生を保っているそうです。高原内は散策路が整備されていて、高原の奥にそびえる三筋山(標高821メートル)までハイキングすることもできます。
下田・恵比須島

下田市街地から車で10分ほどの場所に恵比須島があります。ゆっくり歩いても1周30分ほどの小さな島ですが、かつて海底で起きた火山活動で積もった火山灰や軽石、水底土石流の痕跡が崖状の海岸線に露出し、手軽に観察することができます。島の南側にある「千畳敷」は波が削った浅瀬がその後の隆起で海面に姿を現した場所。干潮時には格好の磯遊びスポットになります。天気が良ければ、利島、新島、神津島など伊豆諸島の島々を間近に眺められます。