
静岡市舞台の『星屑テレパス』 “聖地”の灯台?ふだんは入れない三保半島の重要文化財「清水灯台」の内部が2023年11月に特別公開

「まんがタイムきらら(発行:芳文社)」に連載中の大熊らすこ先生の漫画『星屑テレパス』がアニメ化され、2023年10月から放送が始まりました。原作漫画の作中で、具体的な地名等は登場しないものの、静岡県静岡市の実在の風景がモデルとして多数描かれており、静岡市清水区にある「やませみの湯」など、一部のスポットについては、モデルにしたことが作者のX(旧ツイッター)やYouTubeチャンネルの配信などで明らかになっています。
PV等で静岡市と思しき風景が登場しない中、アニメ版でも静岡市が舞台モデルとなるのか注目されていましたが、第1話が放送・配信され、清水区の三保地域にある学校がモデルとみられる描写が登場したことから、アニメでも静岡市が舞台になっていることが確定しました(※漫画とアニメでは主人公らが通う学校のモデルは異なっています)。

本作はアニメ化以前から、きらら系作品のファンや舞台探訪勢による、いわゆる“聖地巡礼”が散発的に確認されていましたが、アニメの放送が始まったことで、多くの人が静岡市に足を運ぶきっかけとなりそうです。
そんな中、注目を浴びているのが、国の重要文化財で“三保灯台”の名で親しまれる日本最初の鉄筋コンクリート造りの灯台「清水灯台」です。原作漫画においてもアニメにおいても、この灯台と思しき描写は出てきていませんし、立地も大きく異なるのですが、モデル地となっている静岡市内で、作中に登場するような印象的な白亜の灯台は他にない上、その他に三保地域が舞台モデルとして登場していることなどもあり、ファンの間で聖地的な扱いを受けています。
11月11日に三保灯台を特別公開!

静岡市文化財特別公開チラシ(10月4日更新版) より
その三保灯台ですが、静岡市の「令和5年度文化財特別公開」の一環として、アニメの放送中である2023年11月11日(土)に特別公開が予定されています。普段は入れない灯台の内部を見学できるチャンスですが、参加できるのは先着80人です。<公開DATA>
日時:2023年11月11日(土)当日9:50から整理券を配布
午前の部:10:00〜12:00/午後の部:13:00〜15:00
対象:小学4年生以上でハシゴの昇降可能な方
定員:15分ごと5人の制限で午前40人、午後40人
※掲載内容は10月13日時点の情報です。特別公開は変更・中止になる場合がありますので、静岡市のHP等にて最新情報をご確認ください。
現状では、あくまで舞台モデルたる静岡市に立地する灯台のひとつに過ぎませんが、何にせよ貴重な地域の文化財に注目が集まることは、地元民としては大変誇らしく嬉しいことです。この秋は『星屑テレパス』の舞台モデルをめぐりながら、世界遺産や重要文化財を少し違った角度から楽しんでみるのも良いかもしれません。
(文:深夜の天輔星)
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