【写真家佐内正史さんの写真集「静岡詩」】まるで架空の街のドキュメンタリー
四六判変形という、写真集としてはちょっと変わった形。まるでペーパーバック。片手でパラパラめくると紙とインクのにおいが鼻腔をくすぐる。乾いた質感の写真の数々から漏れ出てくるような香り。これも佐内さんがやりたかったことなのだろう。静岡市を中心に、佐内さん自身が見慣れた風景を切り取った208ページ。海、山、川、街中。2023年初夏の静岡の風景と、20年以上の前の風景が混在している。架空の街のドキュメンタリーに見えてくる。
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