【日本平歴史探訪】旧エンバーソン住宅と静岡草薙球場/静岡市

すろーかる

県内に唯一残る、外国人宣教師の旧邸「旧エンバーソン住宅」

1.1階奥のピアノは自由に演奏ができる。2.玄関すぐの階段。神社・仏閣で良く見られる『擬宝珠』が飾りとして使われている

日本平動物園の奥にひっそりと佇む洋館がある。この建物は、明治37年にカナダ人宣教師ロバート・エンバーソンの自邸として建てられ、彼の帰国後も宣教師や牧師の住居として役目を果たしてきた。

元々は静岡市葵区西草深に建てられていたが、老朽化にともない一時は解体が検討された。その後、保存を求める声が集まったことで、静岡市が教会から建物の寄贈を受けてこの場所に移築・保存をすることとなった。

県内唯一の旧外国人宣教師住宅であり、静岡市内に現存する数少ない明治時代の木造西洋建築である『旧エンバーソン住宅』。平成21年にはその希少性や文化的価値が認められ、静岡市指定有形文化財に指定された。

3.ポーチやバルコニー、ベランダのアーチはコロニアル様式の特色

建物を見渡せば、外壁やアーチは洋風、引き戸や階段装飾は和風と、随所に和洋が融合した姿を拝見できる。その独特な佇まいは近年、映画やプロモーションビデオのロケ地としても注目を集め、修復・保存しながらの活用が進められている。土日祝日は無料で開放され、誰でも見学ができるので、ぜひ足を運んでみてほしい。

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■旧エンバーソン住宅
住所:静岡市駿河区池田2864-52
TEL:054-221-1066(静岡市役所文化財課)
開館時間:9:00~16:30
休館日:月~金曜(土・日曜・祝日開館)
駐車場:日本平動物園の駐車場をご利用ください。

日本野球史に刻まれる熱戦。甦る感動像(沢村栄治・ベーブ・ルース像)

沢村栄治の銅像(写真左)/ ベーブ・ルースの銅像(写真右)

静岡草薙球場の正面にある、向かい合う2つの銅像。昭和9年、ここを舞台に繰り広げられた日米の激闘を想起させる沢村栄治とベーブ・ルースの銅像だ。

その年、六大学出身者を中心とする全日本チームが全米大リーグ選抜チームを迎え、日本各地で親善試合を行った。その舞台の一つとなったのが当時、野球熱に沸く静岡県。草薙球場でも、日本プロ野球草創期の名投手 沢村栄治や初代二刀流 ベーブ・ルースが出場し、多くのファンが駆け付けた。

ほか4試合では2ケタ失点で全米チームに大敗していた沢村だったが、静岡戦では9奪三振の快投を見せ、初めて互角の試合を展開。1ー0で負けたものの、日本野球史に刻まれる熱戦を繰り広げた。

4.草薙球場歴史ミュージアム /旧球場のホームベース跡

当時の様子は、球場1階の『歴史ミュージアム』で見ることができる。昭和46年に老朽化した球場を建て直す際に、由緒ある球場の姿を記念に残そうとできた場所で、当時の貴重な資料や旧球場のホームベース跡が展示されている。普段は閉鎖しているが、硬式野球場で試合がない日であれば無料で見学可能。気になる方は、管理事務所窓口(054-261-9265)まで。

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静岡と静岡に住む人を結ぶフリーマガジンです。タイトルは、「すろーらいふ」「ローカル」「カルチャー」の3つを組み合わせた造語。地元静岡を舞台に、文化を掘り起こし、すろーらいふ=その人らしく充実した愉しい生活のヒントを発信しています。特に『地域クローズアップ』では、お店や企業の情報に加え、その地域ならではの話題を独自取材。ぜひご注目を。

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