昨夏はノーシードから勝ち上がり準優勝。甲子園まであと一歩だった。秋は3回戦で飛龍に競り負けベスト16。昨年より個々の力が劣るチームは攻守全体でつながりを意識し、徐々に形になってきた。春は準決勝で加藤学園に3対5で敗戦。序盤のリードを守れなかった。3位決定戦では浜松開誠館との接戦で終盤に崩れ2対9。東海大会進出を逃したが、シード権は獲得し、強豪校を相手に流れを渡さない一球の大切さを学んだ。
春は秋のエース甘田が故障で出場できず、ベンチ外から抜擢された努力家の入江(3年)が常葉菊川戦で初先発初完封。安定した高い制球力を持つ。夏は甘田を加えた4~5投手で試合を作る。故障者が続く内野陣を支えるのは、ショートのキャプテン岸川。選手層が厚いチームには、控えにも力のある選手が揃う。エース不在で臨んだ春は、1点でも多く取ろうと打線につながりが出た。その中でも鍵を握るのは春の大会で打率6割強の岸川。昨夏も経験し、高いミート力で好投手も打ち崩す力がある。
部員はマネージャーを含め95人になった。チームを率いて3年目、甲子園を知る森下監督は「夏が最後の3年生を中心に“全員で甲子園に絶対行くんだ”という強い覚悟が必要」とチームの結束力を大事にする。テーマは「つながり」。部員一人ひとりの思いが一つになった時、流れを呼び込み、勝利の女神が微笑む。「春に負けた加藤学園、浜松開誠館に、準決勝、決勝で勝って甲子園に行きます」と岸川主将。今年も東海の縦縞が静岡の高校野球を熱くする。
創部年/1999年 監督/森下 倫明
キャプテン
岸川 和広 内野手

先輩から託された思い。今年こそ絶対に甲子園。
昨年の夏、決勝で浜松開誠館に敗れ、先輩たちから「来年こそは頼んだぞ」と託されました。先輩の思い、学校の期待に応えるため、「今年こそ絶対に甲子園に行く」という強い気持ちで練習に励んできました。目標は甲子園で勝つこと。夏の頂点に向け、チーム全体の士気は上がっています。一戦一戦、一球一球を大切に、個人目標は打率8割。全員で守り、1点を積み重ね、必ず甲子園に行きます。
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