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2022年、食のトレンドを大予想!今年流行るグルメ・スイーツは?

グルメトレンド、2021年はイタリアのあのスイーツが話題になりましたが、今年はどんな食べ物の流行が予測されているのでしょうか。食のトレンドや食卓のアイデアを発信するWEBメディア『おうちごはん』編集長の金子麻衣さんに、フリーアナウンサーの小沼みのりがお話をうかがいました。
※1月5日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

小沼:WEBメディア『おうちごはん』では、どのようにトレンド予測をしているのですか?

金子:もともと編集部や社内の食チームのメンバーは、すごく食に関する感度が高いので、そういったメンバーから情報を吸い上げたり、社内にトレンドスコアを計測する独自のツールがあるので、その計測データをもとに予測をしています。

小沼:昨年の『おうちごはん』での年間の食トレンド大賞は何でしたか?

金子:大賞はふたつあるのですが、まずひとつめが、昨年のはじめ頃から急速にヒットし、多くのメディアでも取り上げられて話題になっていた「マリトッツォ」です。「マリトッツォ」はインパクトのある見た目もそうなんですが、シンプルでどこか懐かしさも感じるような味わいが多くの人々から支持され、あっという間に話題になりました。

小沼:SNSでもみんなが競うようにアップしてましたもんね。

金子:シンプルだからこそアレンジもしやすいので、お店ごとにアレンジしたマリトッツォが発売されたり、おうちでも自分なりにアレンジして楽しめる点も、ヒットの理由ではないかなと思います。

もうひとつの大賞が、近年じわじわと広がってきていたレトロブームから花開いた「レトロ食」になります。「レトロ食」は、ノスタルジックな雰囲気をまとったデザートメニューや飲食店、食器などを総称して指します。喫茶店などからレトロブームに火がついて、昭和風の大衆酒場が注目されたり、コンビニでも懐かしいタイプの焼きプリンが発売されたりと、昨年一気にブームが拡大した印象です。

小沼:私は昭和レトロが大好きで、趣味でもSNSで昭和レトロのアカウントを持っているんです。花柄のコップのアデリアレトロとか、クリームソーダもそうですし、固めのプリンが爆発的に人気になったりと、本当にすごかったですよね。

金子:そうなんですよ。自宅で喫茶店風のコーヒーフロートやクリームソーダを作る人々もすごく増えて、それとともに、お話にあったようなレトログラスやちょっとレトロなデザインの食器の人気も高まってきています。

今年のトレンド予測

小沼:それでは、気になる今年の食のトレンド予測を教えてください。食材では何が注目でしょうか?

植物由来乳製品代替品

金子:ふたつ注目しているものがあります。ひとつめが、近年市場ニーズが高まっている植物性ミルクをはじめとする「植物由来乳製品代替品」です。昨年は植物性のバターやチーズが日本に初上陸したり、国内メーカーからも植物性チーズや生クリームの代替品、さらには卵の代替品なども登場しました。これらはアレルギー対応食品としての期待も高まっているので、今後さらに進化を遂げていくのではないかと予想しています。

小沼:味はどうなんですか?

金子:チーズを食べたんですが、言われなかったら分からないくらい、チーズそのもののようで、すごく美味しかったです!

培養肉

金子:もうひとつ、「培養肉」にも注目しています。最近、大豆ミートや植物性ツナなどの代替食品が日本でもどんどん広まってきているんですが、培養肉の開発は世界的に遅れているとされてきたんです。しかし、昨年はシンガポールで世界で初めて「培養鶏肉」が認可されるなどの動きが見られました。今年日本でも実用化に向けて、メーカー各社が注力しはじめているので、どんどん大きな動きが見られるのではないかと注目しています。

小沼:最近、栄養素を気にする人も増えていますよね。たんぱく質をいっぱい摂っていこうという人たちにも喜ばれそうですよね。

金子:そうですね。やっぱり健康志向の人々に人気なので、ますます注目の食品だなと思います。

小沼:続いて、今年注目のメニューは何を予測していますか?

イタリアンスイーツ

金子:昨年ヒットしたマリトッツォに続き、今年はさらに、イタリアンプリンやティラミスといった、イタリアンスイーツの人気の高まりに注目をしています。

小沼:バブル時代がきましたね!

金子:​90年代はじめにブームとなったティラミスですが、パンケーキやアイスなどのアレンジを楽しむ人が増えたり、再度コンビニでも発売されるなど再ブームの予感がしています。

小沼:やっぱり一周まわって新しいというのが定期的にあるんでしょうかね。

金子:特にイタリアンスイーツは、味も日本人の好みに合うし、シンプルでオーソドックスなものが多いので、いろいろとアレンジして楽しめそうというのも理由だと思います。

小沼:イタリアンプリンやティラミスはSNSでも写真映えしそうだから、またバズりそうですね!

ローフード

金子:生の食材を用いた「ローフード」にも注目しています。海外からの輸入トレンドとして数年前に一部で話題になったものの、当時は大きく広まらなかったのですが、最近拡大の兆しを見せているかなという感じです。

小沼:その他、食に関することで今年注目のワードはありますか?

アップサイクルフード

金子:廃棄されるはずだった食材を活用して、新たな食品を生む「アップサイクルフード」に注目をしています。近年食品の廃棄が大きな社会問題となっていますが、こういった問題を改善すべく、メーカー各社やスタートアップ企業が、知られざる廃棄食材を活用した商品を次々に開発しているんです。今後どんな商品が登場していくのか楽しみだなと思っています。

小沼:SDGsだったり、時世を反映していますよね。

金子:プラスチックごみの削減に対しても意識が高まってきていると思うので、「量り売り食品店」が増えてきていることにも注目しています。

小沼:この量り売りというのも、また時代が巡ってきた感じがしますよね。例えば昭和時代にもお米やお豆腐、お豆などを、自宅から持ってきたざるやボウルに入れてもらうというスタイルがありましたよね。何十年周期で、原点回帰といいますか、食べものもこういう売り方も、また巡ってくるんですね。

金子:量り売りで購入すれば、家庭ごみが目に見えて削減されるので、私たち生活者としてもエコに繋がっていると意識しやすい! ごみ削減、環境配慮という大きな目的に対してみんなが意識を高めていけるんじゃないかなと思いますし、よりこの動きが加速していくのではと思います。

小沼:私は実は、ヨーロッパの買い物風景に憧れがあります。茶色い紙袋からフランスパンが出ていたり、編んだかごを持ってマーケットに行って、野菜をつめて帰ってくるとか、すごくステキだなと思うんです。でもこれも、ひと昔前の日本では、当たり前にやっていたこと! 量り売りの時代がやってくるというのは、環境に対してもいいことだし、そういう方向に進むといいなと個人的にも思います。最後にみなさんにメッセージをお願いします。

金子:毎年食の分野でもいろいろなトレンドが登場していると思いますが、2022年はどんなトレンドが生まれるのか、どんな動きがスタートするのか、私たち『おうちごはん』編集部もとても楽しみにしています。『おうちごはん』は、そんな食トレンドをはじめとして、みなさんの毎日のおうちごはんが楽しくなるような情報やアイデアをさまざまな形で発信していきたいと思います。2022年もみなさんの食卓にたくさんの笑顔があふれて、おいしい一年になることを願いながらがんばっていきたいと思いますので、よろしくお願いします!
 
今回お話をうかがったのは……金子麻衣さん
食卓アレンジメディア『おうちごはん』の編集長。ごはんは食べるのも作るのも大好きで、根っからの食いしん坊。フードコーディネーターや薬膳マイスターの資格を活かし、日々食トレンドやおうちごはんを楽しむためのアイデアを研究&勉強中。

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