静岡県NIE推進協議会

記事比較 視点の違い発見 静岡サレジオ小・中で公開授業

2024年11月13日(水)付


 新聞を教材に活用するNIE実践指定校の静岡サレジオ小・中(沼波岳臣校長)は12日、公開授業を静岡市清水区の両校で行った。県内の小中高教諭ら約20人が見学する中、複数の記事を読み比べて視点の違いを見つける授業を紹介した。
 中学1年の社会の授業では「お茶」をテーマとし、地方紙と全国紙の複数紙を使って本県と鹿児島県の茶産業の近況について理解を深めた。温暖な気候や水はけの良い土壌といった両県の共通点を学んだ上で、本県の茶産業が勢いを失う理由を記事から探った。
 傾斜地が多く機械導入が難しい▽生産者の高齢化▽主流のリーフ茶(急須で入れるお茶)の消費低迷-など、生徒は本県の課題を読み解いた。田辺朱里教諭(23)はそれぞれの地域版の記事で、自県の話題を見出しで強調していると指摘。「視点により文章の書き方が変わる」と、視点を意識する大切さを説いた。
 小学6年の国語の授業では、パリ五輪でメダルを獲得した選手に贈られた報奨金についての記事を題材に、一つの出来事に対して多様な見方があると児童が学んだ。 

 

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紙面を読み込み、要点を探す生徒=12日午後、静岡市清水区の静岡サレジオ中