2014年06月01日(日)付 朝刊
スクラップを作る際に、子どもたちが読めない漢字が多いため内容の読み取りが不十分です。読み方が分からないと国語辞典で意味を調べることもできません。漢字辞典を使って調べるには時間がかかります。一般紙を子どもが何とかして読めるようなアイデアがありませんか。
(富士、小学校教諭)
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■写真、見出しから要点知ろう
【答】新聞は、義務教育修了時の読解力を想定して書かれたものです。そのため、小学生が一字一句読みこなすのは無理があります。
「1枚の写真は100行の記事に勝る」「見出し5割、リードで7割」とよくいわれます。記者が分かってほしいことは写真からも訴えかけており、多くの読者は直感的に意図を読み取っています。これは、文字だけに頼ることができない子どもたちこそ大きなウエイトを占めるはずです。
新聞記事は逆三角形の文型で表されており、一番言いたいことは見出しやリードに書かれています。記事を最後まで読まなくても要点を読み取ることができることを、子どもたちに教えることをお勧めします。
記事を毎日スクラップすることより、気になる記事を見つけ、難しい漢字を読み飛ばしても、写真や見出しから何を言いたいかを読み取る経験を重ねていく方が自然です。記事をさらに読み下したい時に辞書に頼るのは大人も含めて大切なことだと思います。
(浜松曳馬小・山崎章成=NIEアドバイザー)