2011年11月20日(日)付 朝刊
「犬が人にかみついてもニュースにならないが、人が犬にかみつけば立派なニュースになる」という言葉があります。世界各地で日々起きている無数の出来事の中で、どのようなものが新聞記事になるのでしょうか。
以前、東京にある新聞社で作る「新聞編集整理研究会」がニュースについて話し合いました。そこでは、ニュースを選ぶ基準として、①新しさ②人間性③社会性④地域性⑤記録性⑥国際性を指摘しました。
新聞は、半日サイクルで新しいニュースを伝え続けます。時には、他の新聞社が取り上げない重要なニュースが紙面を飾ることがあります。世の中の出来事の多くは、人と深く関わっています。そこに関わった人々の人間性あふれる生き方は、読者の胸を打ちます。
社会的な影響力や読者の関心があること、時代を反映した出来事ほど、大きなニュースになります。また、同じ出来事であっても、自分の住む地域で起きた場合と遠くで起きた場合とでは、受け止め方が違います。ニュースは、読者との関わりの度合いが重要になるのです。
紙面になったニュースは、何度も読み返したり、保存したりすることができます。記事を保存しておくことで、ニュースを知るだけでなく、資料として役立てることもできます。
グローバル化が進む今、環境や人口問題など、多くの出来事は地球規模で考える必要が増し、ニュースの国際化は増すばかりです。
紙面を飾る記事が、どんな基準で選ばれたか考えるのもおもしろいですね。
(浜松曳馬小・山崎章成)