2011年05月22日(日)付 朝刊
文系の進路を希望している生徒が、理科や数学の学習を怠ることがある。また、理系に進学を希望している生徒も、理科が日常生活のどの場面で利用されているかを考える、応用力に欠けている場合がある。
文系・理系どちらの進路に進むにしても、誰もが自然の変化の影響を受け、理科の知識を応用して作られたものの中で生活している。だから、理科や数学の知識は皆にとって必要であり、またそれらの知識を活用すれば、賢く生活ができるものだ。
新聞には理科に関係した記事がたくさんある。生徒が理科の授業で今までに学習したことや、これから学習することが、日常生活のどのような場面で活用されているのかを、確認させることができる。子供たちの学習段階に応じ、興味を持ちやすい記事を探し、継続的に紹介することを心がけると良い。
例えば、季節の話題や気象災害など、四季の変化に応じた暮らしに関わる話題に着目させる。これらの記事とともに、天気情報(降水確率や最高気温・最低気温・天気図)を見ることを習慣にすると、子供たちは気象情報を上手に利用できるようになる。
連日伝えられている東日本大震災の新聞記事。将来発生すると予想されている東海地震に対する備えをする上で、学ぶべきことが多くある。防災対策の重要性を説きつつ、地震の発生メカニズム、津波の特徴や被害などを、教科書の学習事項と関連づけて学ばせたいものである。
(静岡中央高・吉川契子)