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5W1Hで文章簡潔に

2011年05月08日(日)付 朝刊


  小学校の低学年では「大事なことを落とさないように聞く」「簡単な構成を考えて文章を書く」ことを学習します。この学習に生きるのが、新聞の記述に用いられる5W1H。新聞は、いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)の六つの要素をおさえて、ニュースを正確に分かりやすく伝えています。この六つの要素を意識すると、何を言いたいのか分かりやすい文章を書くことができます。新聞記事のリード文は、伝えたいことの概要を5W1Hをおさえて書いているので、簡潔で分かりやすい文章になっています。
新聞記事の見出しは、5W1Hの中で重要なことを二つ以上盛り込むようにして作っています。そのため、読者は見出しを読むだけで、何を言いたい記事かを読み取ることができます。作文にどんな題を付けたらいいのか悩んだら、見出しの手法を真似することをお勧めします。
「新聞は小学生には難しい」と言う声を時折耳にしますが、新聞のもつノウハウは、小学校低学年の学びの基盤になっているのです。記事の全てを読めないからと新聞と距離をおくのではなく、それぞれの発達段階に応じた新聞の読み方を身に付けることが大切です。
※実際の新聞記事を読むと、「なぜ」等の要素が抜けていることがあります。これは、新聞は全てが把握されていない出来事も素早く報道するためです。
(浜松曳馬小・山崎章成)