
ダイダイの香るカクテル「ホワイトレディ」
伊豆半島名産の柑橘(かんきつ)、ダイダイは主に正月飾りとして使われますが、みかんのような生食には適しておらず、大量に廃棄されている現状があります。
静岡県下田市内の蒸留所が、ダイダイの皮を原料にしたリキュールを造り、廃棄量の減少に取り組んでいます。
下田市にあるカフェバーです。この店で味わえるあるリキュールが、SDGsに貢献しています。
<伊豆下田白浜蒸留所 伊藤広光代表>
「『シラハマクラシック・トリプルセック・フォルテッシモ』というお酒です。ダイダイの皮の部分、表皮の薄い部分だけを削り取って、その部分をアルコールに浸漬させることで、フレッシュな新鮮な香りを抽出しています」

伊豆下田白浜蒸留所の伊藤広光(いとう・こうき)代表(28)に、ダイダイの皮を使ったリキュールでカクテルを作ってもらいました。
ダイダイの果汁と砂糖、熱海市内の蒸留所でつくられたジンを加えた「ホワイトレディ」です。

<柴田寛人記者>
「ダイダイの香りが鼻に漂って、いい感じですね。それでは、いただきます。甘さと辛さといい感じのバランスですごく口の中にふわっと広がって、おいしいですね」
放置された木、捨てられる実…「衝撃受けた」

4年前に下田市の白浜海岸の近くで開業した蒸留所です。東京都出身の伊藤代表は、消費者やバーテンダーの好みに合わせた酒づくりをしたいと考え、新たに蒸留所を立ち上げることを決意。下田市白浜の空き家の所有者と出会い、その一部を蒸留所に改装しました。
<伊豆下田白浜蒸留所 伊藤代表>
「下田という土地を調べていく中で、特に私たちがつくりたい柑橘のお酒で、重要な素材になるダイダイがたくさんあることも知りました。下田が、私たちがつくりたいお酒にも適していて、下田に決定していった流れになります」
ダイダイには爽やかな香りとほろ苦さがあり、国内でも果実酒として使われています。伊藤代表がダイダイを使おうと決めたもう1つの理由が、「フードロス」の削減でした。
<伊豆下田白浜蒸留所 伊藤代表>
「(ダイダイの年間)数トンがお金も使われて廃棄されているという現状を見ました。実際に畑だったり、山を見る中でも、放置されたダイダイの木の多いこと、多いこと。そういった素材に私たちは衝撃を受けまして」
ダイダイは正月の縁起物として利用されていますが、飾られた後は生ごみとして捨てられることが多く、ポン酢やジュースなどに加工された後の搾りかすも、大半は廃棄されます。
皮だけでなく果汁も!廃棄ゼロへの挑戦
<伊豆下田白浜蒸留所 伊藤代表>
「1つのダイダイに含まれる皮の部分、私たちが一番欲しい部分、実はわずか10%しかないので、果汁はその何倍もあることになります。今後商品開発をして、果汁の酸味を生かしたような、レモンサワーの素のような製品を開発していこうとは思っている」
伊藤さんは今シーズン、地元の農協から3トンのダイダイを仕入れてリキュールをつくっています。この取り組みは環境問題を解決すると評価され、2025年度の「静岡県SDGsビジネスアワード」の受賞候補になっています。
<伊豆下田白浜蒸留所 伊藤代表>
「私たちの課題として、皮は使っているんですけど、果肉や果汁はまだ使えていないというところで、私たちの活動を通して、『うちだったらこんなふうに使えるよ』なんてつながりができたらいいなという思いもあり、(ビジネスアワードに)参加させていただきました」
ダイダイの廃棄処分ゼロを目指す挑戦は、今後も続きます。







































































