静岡市で農業に携わる男性が規格外野菜の現状について情報発信に取り組んでいます。
<しずおかもったいないプロジェクト 辻田敬介さん>
「このきゅうり、どれが規格外でしょうか。Aのきゅうり、これが規格外だと思う人!Bが規格外?Cだと思う人!Dも規格外。大正解。全部規格外なんですね」
静岡市清水区の高校でフードロスをテーマに講義するのは辻田敬介さんです。辻田さんは、食べられるのに捨てられてしまう規格外野菜の問題について、地域のみんなで解決しようと「しずおかもったいないプロジェクト」を立ち上げました。
主に葉ねぎを栽培する「しずおか中村農園」です。辻田さんはおよそ2年前からここで農業に携わり、廃棄野菜の現状を知りました。
<辻田さん>
「(規格外の野菜は)肥料で活用してはいますが、全ては使いきれないので、こういった形で各農家さん隅に廃棄になる」
しずおか中村農園では1日に10キロの野菜を廃棄することもあるといいます。
<しずおか中村農園 中村正和さん>
「どうしても農家は多め多めに作る傾向があるので、太さだったり、ちょっとだけ大きい、ちょっとだけ小さいそういうのでも捨ててしまったりするので、もったいないと思います」
日本財団ジャーナルによりますと、世界で1年間に廃棄される食品は約25億トン。そのうち半分近くが農場で廃棄されているということです。辻田さんはこの現状を多くの人に知ってもらおうと高校生への講義を企画しました。
<講義に参加した生徒>
「農業の場所で食品ロスが一番多いと知れて、自分も知らないところだったので次の発展につなげたい」
辻田さんは今後、高校生からアイデアを集め、廃棄野菜を使った弁当作りなどフードロスの削減に向けた活動を進める予定です。
<辻田さん>
「農家だけでなく、みんなの力も借りて、みんなで解決したいと改めて思いました」