「もっちり、ねっとり、舌の上に広がる柔らかい潮の感じ」老舗仲卸が手間暇かけて作る高級珍味”からすみ”=静岡・沼津市【しずおか産】

老舗が守る珍味 沼津のからすみ

<杉本真子キャスター>
「沼津港の目の前、この時期に最盛期を迎えているのが、世界に認められた、からすみです」

ボラの卵巣から作る高級珍味の「からすみ」が静岡県の沼津市でも作られています。

老舗の仲卸「川善」は、100年以上、「からすみ」作りを続けています。川善は普段、魚を買い付け、東部や伊豆のスーパーへおろしています。

<川善 川崎幸一社長>
「静岡県産のぼらで加工をして『からすみ』を作りたいところだが、たぶん、温暖化で、ボラの生息というか、水揚げがゼロに等しい感じ」

15年ほど前まで伊東や沼津でボラが水揚げされたことから始めた「からすみ」作り、今は宮崎や兵庫からボラの卵巣を仕入れています。

作り方は、昔とほぼ変わりません。

「わが子より手がかかる」冬でも素手での作業

<川崎社長>
「適度な圧力で血を取り除く。微妙な力加減になるので、慣れが必要」

生臭さを抜くすため、水に漬けて毎日水を取り替えます。3日も経てば、表面はすべすべに。その後、塩に漬けて1日。

塩を抜いて水分も抜く作業が、商品価値を決める重要な作業の1つです。

<川崎社長>
「塩出しした卵巣を絞っている作業。木の板で圧をかけて絞る」

卵をつぶさないために板で程よく力をかけるのがポイントです。

<杉本キャスター>
「ぐーっと中に入っていくような柔らかさになりますね」

<川崎社長>
「これが本当に程よく水分が抜けている感じ、塩加減もちょうどよい」

<杉本キャスター>
「触った感触だけではわからないかもしれない」

<川崎社長>
「だから素手でやっている」

<杉本キャスター>
「微々たる変化ですよね」

<川崎社長>
「ちょっとした加減です」

一つ一つの感触を掴むため、素手での作業は欠かせません。

ボラが卵をもつのは、秋以降ということで仕込みは冬です。

<杉本キャスター>
「朝から作業をされて、手が赤くなっています」

<川崎社長>
「麻痺していますよ。わが子より手がかかる」

水を絞ったら、いよいよ天日干し。むらなく乾くよう、ひっくり返すのは2、3時間おき、2週間は続けるのです。

1か月以上干し、飴色に輝く「からすみ」が仕上がります。

3年連続!「モンドセレクション」最高金賞を受賞

川善の「からすみ」は地道な手作業が評価され、「モンドセレクション」の最高金賞を受賞しました。

<杉本キャスター>
「きれいな飴色でつやっとしています。もっちり、ねっとり、舌の上に柔らかい潮の感じが広がる。ほどよい塩味になっている」

<川崎社長>
「ゆっくり時間をかけて天日で作っている結果だと思う」

ほかにもお茶漬けや卵かけごはん、酒粕のアイスにも活用するなど「からすみ」の魅力をさらに高めようと取り組んでいます。

<川崎社長>
「からすみを色んな方に味わって欲しいなという思いで、これからもがんばって作りたい」

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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