「全庁的にやっていかなければいけない」サイバー空間での犯罪から県民を守れ! 全国初...警察と行政がタッグ「サイバーセキュリティ戦略本部会議」始動=静岡

静岡県内で深刻化するサイバー空間での犯罪を防ぐ新たな一手です。県と県警が一体となったサイバーセキュリティ戦略本部会議が9月1日から本格的にスタートしました。全国初となる試みの狙いとは?

<被害にあった女性>
「頭が真っ白になって、最初は自分が情報を入力したんだと気づいていなかったので、本当になにがなんだかわからない状態でした」

パニックに陥った当時の話をしてくれたのは県東部に住む会社員の女性。

8月、約50万円をだまし取られるフィッシング詐欺に遭ったのです。女性は金融機関をかたる犯人からのメールで特殊詐欺の対策のため本人確認をするよう指示されたといいます。

<被害にあった女性>
「『私はロボットではありません』みたいなよくあるセキュリティにチェックしたりして、その後、名前・取引口座・電話番号・生年月日・口座の暗証番号を入力した記憶があります」

この入力から約20日後、本当の金融機関から口座の残高がほとんどなく、引き落としができないと連絡があり被害が発覚。

女性は日頃から不審なメールは開かないよう注意を払っていたそうですが、どこまで何をすればいいのか、サイバー空間での対策には悩ましさを感じています。

<被害にあった女性>
「本当のメールという場合もあるので。それを無視していたら本当にネットバンクが使えないとかになるかもしれない。難しいですね…」

巧妙化が進み、多発しているサイバー空間での犯罪。県警のまとめによりますと、県内では7月までにインターネットバンキングの不正送金が52件、証券口座の不正アクセスが72件、ランサムウエアによる攻撃が4件確認されています。

<社会部 寺坂元貴記者>
「深刻化するサイバー犯罪に対応するため、県と県警がタッグを組んで本格的な対応に乗り出しました」

9月1日午後、県庁で開かれたのは県サイバーセキュリティ戦略本部の初会議。この組織はこれまで県や県警が個別に対応してきた犯罪に巻き込まれないための対策を一元化して正しい知識や最新情報を広めることが狙いです。

<戦略本部長を務める 平木省副知事>
「サイバーセキュリティに対する脆弱性、そういったものをしっかり知っていただく。そういうことをやるためには県警含めて全庁的にやって行かなければいけない」

警察と行政がサイバー犯罪対策で合同の組織を立ち上げるのは全国初の試み。今後、戦略本部はセキュリティなどに関する情報共有を進め、具体的な対策を検討していく方針です。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

あなたにおすすめの記事

人気記事ランキング

ライターから記事を探す

エリアの記事を探す

stat_1