新米を襲う高温障害に生産者「重苦しい…ストレス溜まる」今年の収穫減も価格は1.5倍以上?

静岡県内では新米の収穫が始まり、酷暑の中での収穫作業となっています。一方、店頭には新米以外の商品も並んでいて、消費行動にも変化がみられるようです。

たわわに実った稲穂。浜松市浜名区三ケ日町の河合実さんの田んぼでは、2025年の新米の収穫が始まりました。

<大崎地区埋立組合 河合実代表>
「ご覧の通り白っぽくなっていて、ちょっとくすんでいるところが高温障害でやられた米」

生産者を悩ませるのは、コメの高温障害。稲が連日、高温にさらされることで、澱粉の蓄積が不十分になったり、米粒が白く濁ったり、品質が下がってしまいます。
そのほか、カメムシや井戸水の枯渇などによる被害も目立ち、2025年は1割から2割近く収穫量が減る見込みです。

<河合代表>
「生産者としては重苦しいというか、ストレスが溜まる。100%うまくいけば、喜びも違うが」

静岡県内の販売店にも、2週間ほど前から新米が入り始めています。

<小田米穀 小田礼吾さん>
「まだあまり来てないが、こちらが静岡産、千葉産の今年の新米。九州産、四国産は売り切れてしまった」
Q昨年と比べて値段は?
「昨年と比べると1.7倍くらい」

静岡市駿河区の小田米穀では、現在5種類の新米を販売。2024年と比べ、1.5倍以上の価格となっていますが、売り切れた品種もあるということです。

<小田さん>
Q今年の新米は?
「今ここにある静岡産、千葉産の出来はよかったが、九州産や四国産は粒が小さかったので、県によっていろいろかなと思う。やっぱり暑い影響で、きのうも長野の農家と電話したが、実が去年より入りづらいかもしれないという話をしていた」

新米が並び始めた一方、令和6年産のコメ、そして備蓄米もあり、選択肢は広がっています。

<小田さん>
「ことしに限っては新米、令和6年産どうこうよりも、値段を気にされる方が多い」

新米と備蓄米。価格の動向が見通せない中、価格帯と品質のバランスを慎重に見定める秋になります。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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