「池に入ってはいけないことを伝えられるようにしていきたい」高校生2人が溺死した池で沼津市が緊急点検 レジャーシーズンに求められる安全への意識=静岡

8月2日から3日にかけ、静岡県内では水難事故が相次ぎ5人が死亡し、高校生2人が亡くなった沼津市の池では緊急点検が行われました。救助にあたる消防は水辺のレジャーではライフジャケットを身に着けるなどの対策を呼び掛けています。

<東部総局 竹川知佳記者>
「高校生2人が亡くなった公園の池です。事故から2日が経ち、現場には多くの花や飲み物、手紙などが備えられています」

8月2日午後5時半ごろ、静岡県沼津市岡一色にある門池公園内の池で男子高校生2人が溺れて死亡する事故がありました。

<亡くなった高校生の中学時代の後輩>
「ものすごく悲しいって気持ちと、今でも信じられないって気持ちでいっぱい。もう少し生きてほしかった」

関係者によりますとその日、池ではボートの体験イベントがあり、終了後、2人は仲間と水遊びをしていたということです。

<イベント主催者の男性>
「水遊びしてた1人がそこの深みへのはまっちゃって、それを見たもう1人が手を差し伸べたら一緒に引きずり込まれて沈んじゃった」

市によりますと門池公園内の池は、農業用として人工的に作られたもので水深が最大で5メートルに及びます。岸から数メートルで急激に深くなり、2人がおぼれた付近は3メートルほどの深さがあったということです。

警察によりますと2人はライフジャケットを着用していなかったということです。

県は農業用のため池を管理する市や町に対して人が立ち入る可能性が高い池を優先的に緊急点検し、結果を報告するよう指示。事故があった現場では4日、市の職員が柵や注意を呼び掛ける看板があるかなどを確認しました。

<沼津市緑地公園課 堤尚児課長補佐>
「まずは事故が起きた場所を中心に、危険の注意喚起をしたいのと、公園利用者の出入りが多いところ、出入口のところに看板を設置して公園の利用者がすぐに池に入っていけないことがわかるように。伝えられるようにしていきたい」

伊豆では「水難事故多発警報」が発令されるなか海水浴場での事故が相次ぎ、8月2日から3日にかけ、計3人が亡くなりました。

▼静岡県下田市の田牛海水浴場で40代の男性が、▼静岡県東伊豆町の熱川海水浴場で40代の男性、▼静岡県南伊豆町の弓ヶ浜海水浴場で60代の男性が死亡。

救助にあたる消防は水辺での注意を呼びかけます。

<駿東伊豆消防本部 警防課 甲斐武課長>
「まず危険な場所に近づかない、それと飲酒後、睡眠不足など体調不良時には入らない、またお子様から目を離さない。また気象情報にも注意していただきたい。天気が良くても海の状況が荒れることが考えられるので注意が必要」

特に事故を防ぐためにはライフジャケットの着用が効果的だといいます。また、溺れている人を助ける際にも二次被害に注意が必要です。

<甲斐課長>
「浮き輪などの浮力のあるものを投げていただくとか公的機関への早い通報、近隣にいる方の協力をいただきたい。(浮力のあるものは)出かけるときに食事を入れるクーラーボックスやペットボトルも有効かと思う」

まだまだ続く海水浴シーズン。水辺のレジャーを楽しむためには細心の注意が必要です。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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