
気象庁は7月4日、静岡県を含む東海地方が梅雨明けしたとみられると発表しました。統計開始以来、過去3番目の早さで、さまざまな場所に影響が広がっています。
気象庁によりますと東海地方では平年より15日早く、2024年より14日早い梅雨明けとなりました。統計を取り始めた1951年以降、過去3番目の早さとなります。
4日の静岡県内の最高気温は、佐久間で32.2℃、三島で32.1℃、浜松で31.6℃でした。県内では、今後も暑さが続く見込みで熱中症への警戒が必要です。
静岡市内にある傘の専門店では売れるものに変化が。
<パーティーレイン藤田屋 大村めぐみさん>
「お客様は雨傘を求めて来るというよりは、『晴雨兼用傘』を求めて来る方が早くから来た」
Q.晴雨兼用傘はどんな傘?
「外側は、はっ水の生地になっていて、中はコーティング」
Q.内側のコーティングは日傘としての役割?
「遮熱と遮光、それからUVカットの機能が備わっているので、傘をさしていてまぶしくないですし、紫外線カットもばっちり」
この店では2025年、晴雨兼用傘のコーナーを例年よりも早く4月に設置しました。
<パーティーレイン藤田屋 大村めぐみさん>
「いままでは、ご婦人が多かったですが、最近はお子様から男性の方まで幅広く購入いただいている」
過去3番目の早さの梅雨明けは、農作物にも影響しています。静岡市の農園では、年間で100種以上の野菜を栽培していますが、連日の厳しい暑さでうまく育たない夏野菜があるそうです。
<農園ナランハ 四ツ田和也代表>
「これが病気の出始め。ここから一気に茶色くなったりしなっとなって、最終的にはこんな感じに枯れてきちゃう」
雨の少なさと厳しい暑さのダブルパンチで、青枯病という土の中の細菌が原因の病気になってしまいました。
<農園ナランハ 四ツ田和也代表>
「暑さで地中深くから菌が上がってきちゃってトマトが病気になっちゃう現象がここ2年くらいすごく酷い状態ですね」
さらに、元々暑さに弱い葉物のルッコラは溶けるようにしおれてしまったといいます。
<農園ナランハ 四ッ田和也代表>
「苗を作ってもらうお金とスタッフが動いてくれる時間とか考えると…泣きたくなるような状況ですね。毎年変わるじゃないですか自然って。どうやってこうかなって。いたちごっこみたいな感じです」
トマトについては2026年、苗を植える土壌を変える試みを行うということです。
今後も続くとみられる厳しい暑さ。農家にとって知恵を絞り続ける難しい夏になりそうです。