
海外から多くの人が訪れる万博期間にあわせ、浜松市は新たに「産業ツーリズム」と呼ばれる新しい形の観光の取り組みを進めています。その第1弾として、6月16日、インドの中小企業のオーナーが市内の工場を訪れました。
浜松市内の工場を訪れたのは、インド南部の都市・コインバトールの中小企業のオーナーら9人です。この一行は、「産業ツーリズム」のツアー客です。
「産業ツーリズム」とは、地元の産業を観光資源として活用するもので、自動車や楽器など浜松が誇る産業を海外に発信しようというのです。
海外から多くの人が訪れる大阪・関西万博に合わせ、浜松市が4月にスタートさせました。対象は海外のメディアや企業のキーパーソンなど。オーダーに応じて、市が企業などと連携し、オリジナルのツアーを提案します。目的は、浜松への投資です。
<浜松市産業振興課 八木綾子主幹>
「やっぱり『すぐに投資』だとハードルが高いので、まずは浜松を知ってもらい、来てもらって、今後につながっていければ」
今回は、記念すべき1回目のツアー。ものづくり、医療、環境をテーマにという1泊2日のツアーを組みました。最初に訪れたのは、産業用ロボットや医療機器を作るメーカーの工場。参加者は、従業員の話に耳を傾けながら、興味深そうに機械を見ていきました。
<コーポレートコネクションズインディア ヴィダ・ベスティンさん>
「この2日間、何らかの『シード』になればと思っている。それが技術の交流であったり、人の交流であったり、いろんなことがあるかと思うが、長期的な関係に育っていくことを願っている」
<八木主幹>
「やはりたくさんの人が来ていただいて、この地域が賑わっていくというところについては、産業と観光は隣り合わせなので、これからも産業ツーリズムに力を入れていきたい」
浜松を支えてきた「ものづくり」の文化を観光資源にする新たな取り組み、今後も注目です。