「山でまぐろ祭り」目玉はマグロの解体ショー 自慢の鮮魚で過疎の町を元気に!浜松市最北端の町 個人商店の挑戦

静岡県西部の山あい・水窪にある個人商店。店の強みを生かし、過疎・高齢の町を元気にする取り組みに挑戦しています。

<牧内基さん>
「いきますよ、せーの」
「ヨイショ~!」

3月、浜松市の最北端、水窪町で開かれた「山でまぐろ祭り」。企画したのは「スーパーまきうち」です。

<県外から訪れた人>
「最初にインスタで情報を見た時に、え!なんであの水窪で!?っていう感じだったんですけど」

4月、水窪小学校の入学式。新1年生はたった1人でした。

<新1年生 藤田琉亜さん>
Q. 水窪は好きですか?
「好き!」

人口約1500人の水窪町は、その7割が65歳以上の高齢者です。

<客>
「イワシは体にいいでね。ヘタな魚食べるより」

<スーパーまきうち 牧内基さん>
「ヘタな魚なんてないよ~!」

コンビニサイズの「スーパーまきうち」は、町に2つある個人商店の1つです。モットーは、山で暮らす住民に新鮮な海の幸を届けること。店を切り盛りするのは、牧内基店長と妻の真美社長です。

自慢の鮮魚で過疎の町に人を呼ぶきっかけをつくりたい。その思いで始めたのが「山でまぐろ祭り」でした。

<スーパーまきうち 牧内真美さん>
「ワクワクするところに人は集まる。なんかあそこに行きたくなるようなあったかい楽しさを自分たちは作りたい」

<牧内基さん>
「とにかくこの水窪というところに来てもらえるっていうのが一番の目的ですよね」

雨の中「山でまぐろ祭り」には、500人が訪れました。

<牧内真美さん>
「盛り上がってくれるとうれしい」

<客>
「久々に来たもんで。なかなか来ることないもんで水窪に」

浜松市中央卸売市場。祭りの目玉は、毎日往復4時間かけ市場で仕入れるマグロの解体ショーです。

「まぐーろじゃんけん、じゃんけんぽん!」
「わあ~!」

<住民>
「当たったで、これをもらって」

<住民>
「負けました」
「勝ちました。すきみでーす。最高!」
「水窪の活性化になっていいですよね」

足を運んでくれたお客さんに感謝を込めて、マグロは寿司にして振る舞いました。

<子ども>
「めっちゃうまかった」

<長野県から訪れた人>
「来てもみんなフレンドリーで、いいですね」

<訪れた人>
「水窪のマップとか見させてもらったんですけど、結構見どころたくさんある。素通りするだけでなくて、いろいろ開拓したい」

<牧内基さん>
「じゃんけんしてる時のじいちゃんばあちゃんの元気な姿といったらね!気合入って勝ったー!って」

<牧内真美さん>
「周りにいる人たちを見て…幸せだなって思って」

祭りで町の知名度を上げ、地域全体が元気になっていく。確かな手応えを2人は感じています。

<LIVEしずおか 水野涼子キャスター>
人口1500人の町に500人が集まるイベントというのがすごいですよね。山あいで生のマグロを振る舞うというのは、とてもインパクトがありました。

<野田栞里記者>
訪れた人たちにお話を伺うと、おいしいマグロを食べたいのはもちろんだけれども、牧内さん夫妻2人に会いに来たんだという方が大勢いらっしゃいました。人がいるところに場所ができると取材を通して感じました。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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