輝いている人をアツくプレゼンする「しずアツ」。今回、紹介するのは国内にわずか11人しかいないというサッカーの国際審判員の主審。サッカー王国が生んだレフェリーの素顔に迫ります。
静岡県藤枝市出身の大橋侑祐さん(30)。大橋さんはこれまでサッカーの審判員として、Jリーグのリーグ戦134試合などを担当してきました。
そして、2025年1月、国際サッカー連盟登録の国際審判員の主審になりました。国際審判員は、ワールドカップなどの国際試合で活動するトップレベルの審判で、主審は国内でわずか11人。大橋さんの主審就任は静岡県内では31年ぶり2人目の快挙です。
国際審判員になるためには、健康状態やサッカーの知識に加え、国内での実績も評価の対象です。キャリアを重ねるためには、日々のトレーニングが欠かせません。
ペナルティエリアの間、およそ75メートルを15秒で走るトレーニング。これをなんと40本繰り返します。常に走る時の心拍数をチェックしながら、体により負荷をかけ、90分以上の試合で常に走り続ける体力を磨きます。
<国際審判員 大橋侑祐さん>
Q. 審判員になろうと思ったきっかけは?
「資格を取ったのが高校1年生、今から15年前、2010年になるが、その時に南アフリカW杯があり、日本人のレフェリーが活躍していた。かっこいいなと、自分も将来この舞台に立ちたいって。もちろんプレーヤーとしてJリーグ、日本代表、W杯に出場したいと小学生、中学生の頃には思っていたが、審判を見みたときに、こういう立場でもサッカーに関われるんだという所に惹かれた」
16歳で審判員の資格を取得してから15年。国際審判員という一つの夢を追いかけ、平日は仕事、休日は各地に移動し、審判活動という日々を送ってきました。
<大橋さん>
「ワッペンが送られてきたときに蓋を開けてみた時に『ワッペン届いた~』と思って。宝箱を見つけて開けた時のような感覚と言うか、多分僕だけ、きっと。ただそれぐらい15年間思い続けた夢っていうのが一つ叶ったので、それはすごく喜びを感じた」
大橋さんは素晴らしい選手のプレーを間近で見られるのが審判の醍醐味と話します。
国際審判員になるには、レフェリーの技術だけでなく体力、精神力、語学力が必要。Jリーグでも海外の選手がいるのでコミュニケーションを取るために、3年ほど前からオンライン英会話をしているとのこと。静岡市の街なかで、外国人観光客を見ると、練習のチャンスだ!と話しかけているそうです。
審判員は週末のみの稼働で、Wワーク、特に教員が多いといいます。この春まで静岡県サッカー協会で働いていた大橋さん。平日は仕事、金曜の夜に試合の場所に移動し、週末に審判をする日々だったそうです。