
なぜレフェリーの道へ?
ヒデ:元々、サッカーをやられていたんです?久米:小学1年から中学3年までの9年間は、サッカーを楽しんでいました。
ヒデ:やめてしまった理由は?
久米:女子サッカーは浜松で続けられるような環境が…。大学進学も考えていたので、いろいろ考えて結局は。
ヒデ:身長174センチもあれば、スポーツをやってほしいなって思う方、たくさんいらっしゃったと思うんだけど。
久米:女子バレーボール部から誘いを受けることもありましたね。
鬼頭:もったいないと思う反面、やっぱりサッカーがお好きなんですよね。現在は浜松工業高のサッカー部のマネジャー兼レフェリーとして、二足の草鞋で活動しています。
ヒデ:なぜ審判をやろうと思ったの?
久米:サッカーには携わりたいと思ってサッカー部に入部しました。1個上の先輩も同じように審判兼マネジャーという形で活動していて、顧問の先生もユースレフェリーの育成をしてくれる先生だったので、その環境も良かったです。
ヒデ:女性の審判といえば、山下良美さんが男子のワールドカップのピッチにも立てることを見せてくれたもんね。
久米:山下さんたちを見ていると、大きいグラウンドでいろんな人が見る中で笛吹けるのって気持ちいいだろうなと思います。
ヒデ:今は何級ですか。
久米:今は3級を取得しています。
ヒデ・鬼頭:私たちは4級まで。3級は、知識もそうだけど、体力も必要じゃないですか。
久米:そうですね。体力テストもあります。
ヒデ:1試合で13キロから15キロぐらい走るわけだからね。
久米:選手と変わらないぐらいは走らないと。
「自分の判断に自信をもつしかない」

久米:普通にビブスを洗ったり、畳んだり。たまに、グラウンドの水抜きも一緒に裸足になってやっていました。
鬼頭:レフェリーの勉強は、どういうときにやってらっしゃるの?
久米:3級を取得するまでは、ユースレフェリーの講習会に月1回通っていました。3級取得した後は、女子の中学の公式戦や浜松工業高の練習試合などで主審をやらせていただいています。インストラクターの方からも指導をいただいて、今スキルを磨いています。
ヒデ:楽しいこともあるけど大変なこともあるでしょ。だってレフェリーのホイッスル一つで試合がガラッと変わって、中学生の子たちのその後が変わる可能性があるんですよね。
久米:そうなんですよね。順位だったり。
ヒデ:プレッシャーはないですか?
久米:すごい感じます。笛を吹いたときに、自分の判断に対して言われることもあるんですよ。レフェリーは嫌われ者だなって思う時、結構あるんですけど。
ヒデ:選手は強く言えなくても、周りから「おい、レフェリー」とか言われるよね。
久米:はい、もうそこは耐えます(笑)。自分の判断に自信を持ってやるしかないっていう感じで。
ヒデ:そこに負けちゃ駄目なんだね。高校生の女子の審判は多いの?
久米:高校生では3級が、私含めて9人います。自分の姿を見て「マネジャー兼審判っていうのがすごい格好いい」って言ってくれた他校のマネジャーさんもいます。そのときは、すごい嬉しくてやりがいを感じました。
ヒデ:パイオニアだから。柚嘉ちゃんの背中を追ってという後輩たちが続々出てきそうな感じがするよね。
大切なのは「予測」
鬼頭:4月に、Jリーグ1部の試合で初めて主審、副審を3人の女性が務めたというニュースがありました。このニュース見た?久米:見ました。すごい遠い存在なんですけど。
ヒデ:こういう時代なんだなって思いますね。すごく勇気をもらった女の子たちも多いそうですね。
久米:新しい幅が広がったというか。
ヒデ:どういったところに注目する?
久米:そうですね、ボールの動きを予測するっていう部分です。先を見るってことは大切で。全体も見ながらボールも見ながら、全部見て、予測しながら何が起こるかって。
「いつかJ1の試合で」
鬼頭:今、高校2年生。進路はどんなふうに考えているの?久米:大学に進学して、そこでもレフェリーの活動を続けながら、まずは2級を。たくさんの人に応援してもらって、期待してもらっているので、恩返しになるかはわからないですが、大きい舞台で笛を吹けたらいいなって思ってます。
ヒデ:最後に、将来の夢を聞かせてください。
久米:J1は吹いてみたい。
ヒデ:ぜひ!なんか叶う気がしている。
久米:もっと言うとワールドカップ!
ヒデ:素晴らしい!この番組でも応援させていただきます。
女子のワールドカップも始まります。本当に柚嘉ちゃんとかがサッカーをどんどん広めていってくれたら、嬉しいです。
