
同フェスは、アニメ舞台をテーマに観光資源の掘り起こしを図る「アニメツーリズム協会」が運営。協会の「訪れてみたい日本のアニメ聖地」に選ばれている同ランドは出展の打診を受けて市に連携を提案した。ブースにはフォトスポットを設置するほか、PR動画の放映、非売品のうちわの配布などを予定している。
同区出身の漫画家故さくらももこさんが、幼少期を過ごした旧清水市を舞台に日常風景をコミカルに描いた作品は原作コミックやアニメの海外版がアジア圏を中心に出版、放送され、ランドを訪れる外国人客も中国、台湾などが8割を占めるという。ただ、作品の知名度に対しランドの認知度は高くなく、担当者は「国内外から広く足を運んでもらうきっかけにするとともに、行政と取り組むことでエリアとしての誘客効果も狙う」と期待する。
市にとって訪日誘客は大きな課題だ。市観光政策課によると市内の年間宿泊客数約200万人のうち外国人客の割合は5%程度。全国の地方都市平均(10%)の半分にとどまる現状を打破する上で「リピート率も高い台湾、香港などは重要な市場」という。これらの国・地域で人気のちびまる子ちゃんは絶好のコンテンツで、同課の担当者は出展を「将来的な誘客の契機にできれば」と話す。