
大会は、都道府県予選を勝ち抜いた高校の1、2年生チームが、理科や数学、情報などに関する筆記競技と3種類の実技競技を行い、得点を競う。同校が頂点に立ったのは、箱に隠された、スマートフォンなどに搭載されている「加速度センサー」の位置を、手回しろくろやタブレット端末のカメラ機能を用いて測定する物理分野の種目。チームの7人から、現3年生の勝又昭太朗さんと田中理仁さん、同2年生の浦一哲さんが挑んだ。
「開始前に机の上に置かれていた物を見てもどんな問題か想像ができなかった」と田中さん。競技がスタートすると、3人が自然に計算や実験、パソコン作業に分かれて取り組んでいったという。競技には円運動の知識が必須だが、まだ物理を履修していなかった浦さんは「これまでに読んだ本や経験から道筋を立てた」と振り返った。
校内に貼られていた大会のポスターをきっかけにメンバーが集まった。学年や部の垣根がなく普段からあだ名で呼び合う間柄という。現3年生のメンバーは「全国の強豪校の様子を知り、世界が広がった」などと話し、「今後も出場し続け、総合優勝を狙ってほしい」と後輩に託した。
県1次予選は2024年10月に行われ、15校58チームが参加した。